「どうしてああいう物言いなんでしょうかね?いっつもケンカ腰で。あの人がいるだけで雰囲気が思いっきり悪くなる!」

ある集まりで、いつも攻撃的な発言をしてしまうUさんに対して、「いい加減にしてほしい!」という鬱憤を晴らすかのように、役員のOさんもSさんも吐き出しました。
特に上下の関係があるわけでもなく、何か決めごとをする時には「話し合い」でと決まっているミーティング。
最年長のUさんのおっしゃることは理屈ではわかるのですが、その「言い方」に難があるため、誰もがそっぽを向いてしまい、そのために自分の意見が取り上げられないとUさんの攻撃性はますますひどくなるのです。

「役員たちはちゃんと真面目に検討したんですか?!」
「何だか知らないけど、私は嫌なんですよ!」
「私に嫌がらせしているように感じるんだけど何?その話の聞き方は?」

Uさんの攻撃を避けるために、自らの意見を言わない人もたくさんいます。
久しぶりにMTGに参加した私は「あぁ、相変わらずかぁ。全く困ったもんだ・・・」と思いながらも、困り果てた役員さんたちの様子を見かねて、また、ますますエスカレートするUさんの鉾の納め先を作るべく、発言することにしました。

「さっきの件ですけど、私はこんな風に考えます。その理由は〇〇で・・・・・」
「役員のOさんの説明の大筋は納得なのですが、〇〇と△△との部分は私は少し分かりづらかったので、そこが理解できれば結論を出しやすいんだけど。」

私の発言後、Uさんが何かを言うことはなく、全体の決を採ってミーティングは終了しました。

「でもさ、Uさん、尾藤さんには攻撃しないんだよね。反対意見言ってるのにどうしてだろうね?私が言ったら100倍になって返ってくるのに。」
Oさんが不思議そうに尋ねるので、私はニヤリと笑って言いました。
「それはね、アサーションよぉ。」

「私ね、Uさんとは違う意見なんだけど、『Uさんとは反対意見で』とか『それは違うと思います』とかは一言も言ってないの。あくまでも、『提案された案件に対して私はこう思います』『議事内容に対して私はこう感じます』と検討すべき内容に対して私が主語で言ってるの。アサーションのIメッセージってやつ。Uさんの場合、それでなくても自分が大切にされていない感が強いから、ほんの少しでも自分が否定されていると感じると、ますます反発がひどくなっちゃうんだよね、きっと。だから、Uさんの意見に反対とか、おかしいとか、そういうことは言わずに、私は役員が提案した議題や検討事項に対してどうかだけを言うのよ。Uさんだって、『尾藤さんとは意見が違う。』と思っているはずだけど、あくまでもそれは尾藤さんの役員提案に対する意見であって、自分を否定しているわけじゃないと感じているんだと思うよ。だから後半、『私の考えはこうなんです』って私の言い方真似して言ってたじゃない。絶対に、『反対意見です』とか『それは違うと思います』とか言わないの。Uさんみたいな場合にはね。」

私の説明にとても納得して頷いてくれたOさんとSさん。
「そう言えば、私ったら『Uさんとは違う意見なんですけど』と、わざわざというか、わざと言ってた。あれ、全くの逆効果で火に油注いでたんだ。まあ、やり込めたい気持ちが私にあったからなんだけどね。」とSさん。

「いや、その気持ちわかる。けど、役員としてはスムーズに話し合いを進めたいわけで、みんなの意見を引き出して不完全燃焼なしに決を採ることが大切で、Uさんをやり込めることじゃないんだよね。反省・・・」とOさん。

本当にそうなのです。
感情的な物言いをしてくる相手に対して、こちらも感情的になってしまっては、進む話し合いもストップしてしまいます。
目的は相手をやり込めることではなくて、円滑な話し合いを進め結論を出すこと。
だとしたら、「あなたに反論!」よりも、「私はこう思う」の方が有効な場合もあるのです。

何でもかんでもIメッセージでは疲れてしまうかもしれませんが、Uさんのような方が話の相手の場合には実に効果的なんだと思います。
あなたはどうですか?
もし、周囲にUさんのような方がいらっしゃったら、アサーションのIメッセージを試してみてくださいね。

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