受講対象者:特定部門のマネージャー
背景
厚労省で義務付けられている全社ストレスチェックの結果、
結果が好ましくない部門はいずれも社独自調査のESも低く、
また、業績も下降気味で、部門全体に沈滞ムードが蔓延していました。
それら部門に人材開発部門から職場改革のプランを提案し、
「ぜひやってみたい!」
と部門長自らが手を挙げた特定部門(社員数 約500名)のマネージャーに対して、
【イキイキ職場づくり】と銘打って、全5回にわたるプログラムを実施しました。
プログラム
既に先行して安全衛生部門主導で別プログラムが走っていたため、
それらと被らないように人材開発と調整のうえ、
双方のゴールは共通との同意のもと、実施プログラムを1本化しました。
また、残業が多くマネージャー層にも疲弊感が漂っていたため、
プログラム実施においては
① 短時間での実施(1回 3時間)
② 参加を強要しない
の2つをゴールデンルールとしました。
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第1回目では結論を出すことは目的とせず、
まず、心の中に抱えているものを発散させることに主軸を置いたため、
本音らしきものが出てきたことは良かったと思います。
まず心の中のモヤモヤを吐き出し、
そうした上で自分たちのゴールを自分たちで再確認し、
そのために必要な行動を考えて実行していく。
当たり前のことですが、
様々な錆や汚れがこびりついた状態では自力でそれらをこそげ落とすのは容易ではなく、
外部(インフィニティ)の力を借りることで、
そこは徹底的に行うことができたと感じています。
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1回目回こそは参加者数は全対象者の半数に満たなかったのですが、
「何か面白そうなことをやっている」
「自分たちの言い分を吐きだす場がある」
などの雰囲気が次第に広がり、徐々に参加者数は増え、
最終回にはどうしても業務上の都合がつかない数名を除いては、
全員が自ら進んで参加することができました。
正直、こんなに参加率が良くなるのか、こんなに本音が出るんだと、
企画した側も驚きました。
ちょっとした言葉の使い方、関わり方で参加者の本音をドンドンと引き出してもらえることは、
身内ではできなかったことであり、とてもありがたく思っています。
受講マネージャーの声
今回の話し合いのテーマ「イキイキ職場を目指す」の話し合いの最中、
以下のような声が聞こえてきました。
「イキイキなんて久しぶりにそんなこと考えた。」
「今は『牢働』だ」
「久しぶりに声を出して笑った」
「やることが多すぎて目の前の処理に精一杯で、こんなことを考える気持ちの余裕がなかった」
「休みを取れないのは、自分の仕事量を把握していないのがそもそもの原因だと気がついた」
「自分たちは本当はいい車を造ってお客様に喜んでほしいんだ」
「Doingにばかり意識がいき、Beingを意識することを忘れていた」
「自分たちは、本当は何をしたいのかを思い出した」
「この会社が好きだ」
ハーベスティング抜粋
![](https://infinitepossibility.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2020/08/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%891.jpg)
〇印象に残ったこと
・QOL
・仕事の本質は何なのか考えさせられた
・皆が同じ悩みを持っている
・文字を書くことで忘れていた記憶が戻った(話し合いでの模造紙)
・新たなる気づき・考え方を発見するきっかけになった
・朗働と牢働
〇気づいたこと・学んだこと
・ワークライフバランスの重要性
・視覚に影響されることが多い
・お互いを尊重し合える雰囲気を作ること
・グループ内でお互いに言いたいこと(良いこと、悪いこと)を毎週話し合う
・相手を尊重する
・やはり笑顔は良い
・毎回、現在の環境に対する不満の共有となった感がある
〇+1のためにやってみようと思うこと
・小さなことでも感謝する
・ワークライフバランス(定時退社、休暇取得)
・必ずほめてから指摘・指導する
・グループ内 全員17日/年 休む
・ワークシェア
・定時退社、年休促進
・言いたいことをもっと言う
・思い切って休みを取る
・ポジティブアプローチ
・良いこと・悪いことをなんでも言うこと
・明るく大きな声で挨拶
・ユーモアを言う
・成長実感できる職場づくり
・月1回はグループで飲み会か
・レクリエーションをする
インフィニティより
プログラム終了後、
何らかの意識は芽生えたけれど、
実際の業務に忙殺されてなかなか実行できない人たちもいます。
そういう人たちの背中を押すためのサポートも考えていかなくてはいけません。
例えば、部下と接する時間をいかに作るかが課題です。
そもそも「関わる」ための時間が取れない。
物理的な問題で顔を合わせている時間が殆どないなどの
物理的環境をどう整えていくか、
仕組みをどう整えていくかが課題のチームもあるのです。
最初はやろうと思ったけれど、その意識が薄れていくのを
どこかの時点でもう一度高めてあげる、
そういうサポートも必要だと思っています。
効果が出ているチームや人を紹介する取り組みを行っていくことなども
1つの手段だと考えています。