社員満足度や社員幸福度の向上を目指す企業はたくさんあります。

しかし、この「満足」や「幸福」というのは実は曲者なのです。

例えば満足で考えてみます。

 

常にチャレンジできる職場環境にあり、厳しくも温かく指導してくれる先輩がいてくれることに満足している社員Aくん。

内向きで現状維持を好み、変わることに対して臆病なため、「まあ、いいか。そのうち何とかなるよ。」という上司で良かったと今の環境に満足しているBくん。

「今、あなたは自分の職場環境に満足していますか?」という質問をされたら、AくんもBくんも二人ともが「満足!」と答えるでしょう。その結果だけを捉えて「うちの職場は満足度高いんだよね。いい職場なんだな。」と判断してしまう。なんと恐ろしいことでしょうか。

 

Aくんの視点での満足とBくんの視点での満足。これを経営の視点で考えた時、Aくんの満足は「正しい満足」と捉えて良いでしょうが、Bくんの満足はそうとは言えません。

安易な現状是認、危機意識の欠如、まあいいか、何とかなるよ、などの変わりたくない病の現状維持主義では、働くことでの高揚感を社員が得ることは難しいため当然モチベーションの向上は望めるはずもありません。また、事なかれ主義なども手伝って、経営危機に結び付くような事態が起こったとしてもなお、変わることに抵抗し、挙句の果てには会社がなくなってしまうことになりかねません。社員の満足度は高い会社であってもその中身がBくんのようであれば、それは起こり得るのです。

 

一言に「満足」「幸福」と言っても、大切なのはその中身なのです。

Bくんの価値観を否定するわけではありません。ただ、経営の視点から考えた時には、Bくんは満足しているからその職場は良い職場なんだね、とは言えないということです。

経営の観点からみた社員の正しい満足とは、例えば「達成感が得られる」「仕事に対して誇りを持てる」「仲間やお客様からの評価・感謝をありがたく思える」「給与やポジションだけでなく仕事を通じて自分を高めることができる自己実現の場である」「仲間と共に働く時間を成長のための時間と考えることができる」などワクワク・イキイキ・ドキドキなどの高揚感が持てるということではないでしょうか。

 

一口に満足、幸福と言ってもその中身は千差万別。内容にこそこだわる必要があるのです。

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