旅行会社時代は若かったということもあり、起きている間は仕事をしていたと言っても言い過ぎではないくらいに働いていました。
会社にいられる時間は限られるので、家へ戻ってからもまた仕事。自宅は完全にSOHOと化していました。とは言っても、今のようにPCを普通に使う時代ではなかったため、ワープロとFAXが主なツールです。
今考えると、完全なるブラック状態ですが、私は自ら喜んでこの状態で仕事をしていました。誰が強制したわけでもないし、上司からはもっと肩の力を抜いたらどうかといわれていた位です。
それでも、私は仕事が楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。

ある時、お客様から尋ねられました。「何がそんなに楽しいの? うちの息子にも教えてあげたいくらいだわ。」
何が楽しいのか深く考えてみたこともなく突き進んでいたため、お客様の言葉にふと立ち止まって考えてみました。

一体、私は何が楽しくて、何が嬉しくて、こんなに働いているのだろう?お給料は決して高くはないし残業代もつかいない。一体、なぜ?

勿論、途中、苦しいことや辛いこと、嫌なことは山ほどあります。しかし、「仕事は好きか?」と聞かれると、一も二もなく迷わずに「大好き!」と答えていました。一体、何が好きなのか?

考えに考えて辿り着いた答え。
それは、お客様のたった一言。「ありがとう」
これが聞きたくて、その瞬間の最高の笑顔を見るのが嬉しくて、その一瞬だけのために頑張っているのだという結論に至りました。

今度はもっと素敵な笑顔に会いたい。
もっと喜んでいただきたい。
他に何かお役に立てることはあるかしら?

お客様から何かを依頼された時、「喜んで」という言葉をただきまり文句のように言うのではなく、どんな小さな事柄も「私に頼んでくださった」と思うと、本心から「喜んで」と思ったものですし、「お役に立てて何よりです」と心の底から思いました。
特にご依頼を受けたわけではなくても、「もしかしたら喜んでいただけるかも・・・」と思うと、自然にいろいろな話を進んでできました。時にそれが余計なお節介の時もありましたが、気持ちはお客様にも伝わっていたようで、「迷惑だ」とお叱りを受けたことは一度もありませんでした。

振り返ってみると、業種や職種、立場は変われども、今、私が仕事をしている、いえ、もっと大きく言うならば、私の人生の目的は、誰かの「ありがとう」のためにあるのだと、この頃、しみじみと思うのです。
大きなありがとうも、小さなありがとうもあります。時として、ありがとうという言葉そのものはない場合もあります。しかし、どんな時にもそこにはその方の笑顔がある。満面の笑顔。微笑むような優しい笑顔。はにかんだ笑顔。ほんの一瞬の笑顔。違いはあれども、その瞬間、その方に小さくても確かな幸せをお届けできているのだという思いが、私を前に突き動かしてくれるのです。

関わる方のありがとうが聞きたくて
出会う方の笑顔を見たくて
小さくても確かな幸せをお届けしたくて

これからも私は、ただそれだけのために、関わる全ての方々に愛をお届けできるよう、ただひたすら進んでまいります。

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