茶道の初釜で、普段はなかなか顔を合わせることができないご社中の皆さんが一同に会しました。
ベテランの方は20年以上もの長きにわたりお稽古に通われている方、新しい方で半年足らず。私はまだまだ新米の部類です。
濃茶、薄茶、懐石のお茶時がすべて終わり、一人ひとりが自己紹介と簡単な一言、それに生まれ変わったらどうしたいかの「夢」を語りました。

皆さんのお話に笑い声や驚きの声など楽しい時間となりましたが、私が最も心打たれたのは、師事している先生のお言葉ででした。

「小学生の頃、甘いお菓子につられてお茶を始め、高学年になって本格的にお稽古を始めました。そのまま師の家(息子さん)に嫁ぎ、いつの頃からか、私がお教えする立場になりました。ただ長く続けてきただけですが、いつの間にか社中の皆さんがこんなに大勢になって。これだけ沢山いると、お一人くらい意地悪な方がいたり、グループができて内輪揉めがあったり。でも、うちの社中にはそんな方はいらっしゃらないし、皆さん本当に仲が良くて、とても素晴らしいことだと思います。良い方ばかりが社中にいらしてくださって、皆さんは、私の宝物です。」

先生の言葉が心に沁みわたり目頭が熱くなりました。
社中の皆さんが仲が良いのも、おかしな方がいないもの、それはひとえに先生のご人徳の賜物だと思うのです。
皆、先生が大好きだし、茶道を超えて、人としての考え方や生き方を先生から学ぶことが多分にあります。
ですから、片道1時間半かけても、月に1回しか来ることが出来なくても、皆さん、先生の基に集っているのでしょう。

「あなたたちは私の宝物です」と先生から言葉を頂き、背筋がピンと伸びた気がしました。
そのお言葉に恥じない自分でいよう、と思ったのです。
それは恐らく私だけでなく、その場にいた皆さんがそう感じたのではないでしょうか。

優れたリーダーの下に良いチームが出来上がる。
リーダーがそのチームメンバー一人一人を誇りに感じ、大切に思うことで、より一層メンバーを自然に鼓舞することができている。

私にとっての茶道とは、単なるお点前修練の場ではなく、人間形成の場であると共に、師からリーダーシップのあり方を学ぶ、大切な場なのだと改めて思いました。