共にコーチングを学んだ仲間との新年会。恒例の「今年の目標」発表で、大手外資系企業に勤めるAさんの内容に、思わず苦笑いしてしまいました。

「鉄の女のイメージを少しでも柔らかくしたい」
少し酔っ払いながらも大まじめのAさん。
彼女の職場での様子は見たことがありませんが、「鉄の女」のイメージを持たれているという呟きに、周囲がそう見ているのも分かるような気がするし、そう思われている事を彼女が良しとしていない事も、その両方が私にはとてもよく分かり、一人苦笑いをしてしまいました。

私より10歳ほど年下のお人形さんのように可愛いAさんは、私と二人で話す時には本当にそのまんま、とっても可愛い女性です。
しかし、仕事の話や周囲の仲間とのちょっとしたディスカッションとなると左脳全開!舌鋒鋭く相手に切りかかり、また、その内容がド・ド・ド・ビンゴなのです。
更に、恐ろしいほどの努力家です。
自分の将来をしっかり見据え、常に「今」を精一杯に生きている。
そんなイメージが彼女にはあります。
職場で頑張っている彼女を「鉄の女」と周囲が言うのは、そんな彼女への称賛と羨みとやっかみと、それらが入り混じったものなのかもしれない、と勝手に想像したのです。

しかし女性であれば、やはり「鉄の女」という言葉のイメージを誰しもがウェルカムと喜んで受け入れるわけではないでしょう。
ですから、Aさんがそのイメージを柔らかくしたい! と思うのも痛いほどよくわかります。

ところで話はまるっきり変わりますが、私がインフィニティのWEB掲載用のプロフィール写真を撮影した時、経営者の勉強会で仲良くさせていただいているアカネアイデンティティズ株式会社の加藤茜愛さんにプロデュースをお任せしました。
伝えたいイメージ、メッセージを私からお伝えし、あとは茜愛さんがカメラマンやヘアメイクの方と詳細な打ち合わせをして当日の撮影に臨むのです。
その時、茜愛さんから言われた言葉はこうでした。
「好き嫌いはあると思うんだけど、私のイメージではヒラリー・クリントンなのよね。」

正直、目が点になりました。
「ヒラリー? ヒラリー・クリントン? 好きか嫌いかと聞かれたら、ビミョー・・・・ それに、私、あんなに強そうかなぁ・・・」

ところが茜愛さんは満面の笑顔でおっしゃるのです。
「女性経営者やリーダーに必要だけど欠けがちなのが、風格と品格。例えばヒラリーみたいな。由佳さんは、それを自然に持っている。だから大丈夫よ。」

なるほど。茜愛さんにとって、「ヒラリー・クリントン」は今回のケースでは私への最高の褒め言葉だったようです。
撮影当日も、カメラやメイクさんに「ヒラリーね」と何度もおっしゃり撮影が進みました。
出来上がったスチールを見た時、最初、私には全くピンときませんでした。
スチールの中の自分が本当にヒラリーに見えてきて、風格漂うその姿に圧倒されてしまったというのが正しいかもしれません。
「この写真で良かったのかなぁ・・・」

ところが私の心配をよそに、HP上でもSNSでも、年賀状やその他でも、その写真を見た人たちからは、もちろんお世辞や社交辞令もあるでしょうが、大半の方々がとても褒めて下さいます。
ヒラリーという表現を使わずとも、「経営者の風格バッチリね」と絶賛してくださるのです。
茜愛さんの心眼は正しかった。ヒラリーという表面上の言葉に惑わされてしまった私が浅はかだった。
後になって猛反省したのです。

Aさんはまだまだ若い。
あの若さで「鉄の女」と言われたら、それはブルーになることもあるでしょう。
しかし捉えようによっては物凄い褒め言葉。大絶賛です。
何と言っても、鉄の女と異名を取ったマーガレット・サッチャー氏は、ヒラリーも打ち破れなかったガラスの天井を、ヒラリーより何年も前にイギリスで打ち破り、世界に大きな影響を与えた偉大なる政治家だったのですから。
そのサッチャー氏と同じ「鉄の女」と称されることは、周囲から見て、彼女にそれだけの実力と気力、行動力と突破力があるに違いないと見たからではないでしょうか。

人はその人が思うイメージでいろいろな表現をします。しかし、受け取る方が同じイメージで受け取るとは限りません。
鉄の女しかり、ヒラリー・クリントンしかり です。

鉄は冷えるとコチコチに固まるけど、熱を当てれば柔らかくどんな形にでもなる素晴らしい資材。強固で頑丈であると同時に、この上なく柔軟でしなやか。
そう考えると、鉄の女のイメージも全く変わるというものです。

「女性としての知性と気品、経営者としての品格と風格が滲み出る写真を」と望みながら、ヒラリーを一瞬でも拒絶した自分を反省しながら、これからますます自分のキャリアを磨き上げてステップアップしていくであろうAさんに、「しなやかな鉄になれ~」と心からのエールを送るのでした。

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