「今度の選挙、誰を選んだらいいの?」

我が中野区では来る6月10日に区長選を迎えますが、なんと!小学6年生のMくんがこんな質問を私にしました。

「僕、選挙権ないけどさ、今度の区長選って大事なんだよね。誰を選んだらいいのかと、僕だったらと考えてるんだ。」
若干11歳にしてこの意識の高さ、脱帽です。
などと私が思っていると、一緒にいた近所のおばさんAさん(ちなみに、私は近所のおばさんBです・・・)がこう言いました。
「Mくん、すごいね。Xさんが良いと思うよ。」

「ふ~ん、そうなんだ~。Xさんかぁ。どうして?」
「消去法かな。」

ガクッと膝が折れそうな私でしたが、気を取り直してM君の質問に私はこう答えました。
「今度は4人の候補がいるのよ。Xさんは〇〇〇という政策。Yさんは△△△という政策。Zさんは・・・・」と言う風に、小学生でも理解できる内容で4人の経歴と政策を簡単に説明をした後、「それで4人を比べた時、M君だったら誰を選ぶ?」と尋ねました。

「う~ん・・・ えとねぇ・・・・」
しばらく考え込んでいたM君ですが、顔をあげて「やっぱりXさん!」と言いました。
「だってね、Aおばちゃんが言ったからじゃなくって、僕たち子どもの遊び場とか、弟のこととか、お母さんの事とか、〇〇〇〇な理由でXさんが良いと思ったから。」

すんばらしい!!!

すると、そのやり取りを聞いていたM君のお母さんが、私に言いました。
「Mがあんな風に答えるなんて!驚きました。いつも『教えて』とすぐに答えを求める癖があるんですけどね。」

そんなお母さんの不思議に応えるために、私はこんな風に言いました。

「本当は、考えることは楽しいことのはずなのに、特に子供はそのはずなのに、面倒くさいとか時間がかかるとか分からないとか、そんな理由でついつい安易な方法として答えを聞いちゃうこともあるんですよね。あとは、自分の考えをいつも否定されたり意見を強く押し付けられたりしすぎても。
M君だけじゃなくて、誰でもそう。
けど、いつもいつも答えをあげていると、M君は考えることを止めてしまって、『思考停止人間』になっちゃう。今、大人でも思考停止している人多いし、私がお仕事させていただいている企業様でもそれって大きな課題なんですよ。
思考停止にしないためには、答えをあげるんじゃなくて、情報をあげるんです。考えるために必要な情報を。算数の文章題で言うところの「文章の中身」が情報です。
それで、もし、考え方がわからなかったら、解くための公式などの考え方を教えてあげる。答えを伝えるのではなくね。
それに、これからのM君の人生、正解がない問題にたくさんぶつかりますよね。大人や周囲が与えた答えが正解とは限らない。正解がいくつもある場合もあるし、そもそも正解なんてない場合だってある。その時、思考停止人間だったら生きるのがつらくなりますよね。
でも、情報さえあれば自分で考えることができる思考力を身につけていれば、きっと大丈夫だし、そのうち必要な情報も自分から取りに行くようになるでしょう。
ですから答えを教えるのではなく情報を与えるようにすれば、M君はもっともっと自分で考える力が付くと思いますよ。」

これ、子供に限ったことではありません。
社会においても思考停止している人たちはたくさんいます。

「どうすればいいですか?」
「前はこうだったんですけど」
「失敗したらどうするんですか?」
「うまくいく気がしないんですけど」
「部長はこう言ってました」

だから自分の頭で考えなさいよ~~~
と言いたいところなのですが、思考停止していた方が楽チンだと勘違いしてそのまんまの人たちがたくさんいるのです。
又は、あれこれお節介な世話焼きマネージャーがああしろ、こうしろ、こうすればうまくいくと、一から十まで口や手を出すことで、知らずして自分のメンバーを思考停止状態にしてしまっていることもありますね。

冷たい。意地悪。ひど~い・・・
と言われてようとも私は簡単には答えは教えません。
まずは考えるために必要な情報を与える。考え方を伝える。
「考えてもわかりませんでした。」と言う相手には、何をどう考え、どこまでは辿り着いたけど、どこから何がわからないのかを質問します。
「鬼だ・・・」と言われようともそう簡単にこのスタンスは崩しません。
「私も答え、わかんない。一緒に考えようよ。」と言うことはあっても、一緒に考える時間を自らリードすることはほぼありません。
だって、メンバーが思考停止人間になって困るのは、私だけでなく当の本人なのですから。
「考える力」を身につけてさえいれば、どんな状態でも必ず乗越えることができると私は信じています。
だからこそ、私がメンバーの思考力を奪ってはいけないし、どんどんと考える力を養ってもらいたいと思っているのです。

あなたもメンバーの思考停止の根源となりませんように。

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