「はい!もう少し~!頑張って~~⤴」
「そうよ~。いいでしょ~⤴」

室内に響き渡る明るく元気な声。
満面の笑顔で周囲を励ますハツラツとした声。

例えば、今いる場所がスポーツクラブとか、小学校とか、そういう場であれば全く違和感はないと思います。
しかし、私がその「元気な声」を聞いたのは、「まったり、ゆったり、穏やかな時間をのんびりと過ごす場」においてでした。
とんでもない違和感が私を覆い、声と声の主に対する拒否感すら覚えてしまいました。

ふと隣を見ると、全く同じことを感じた人がいたようで、数人で顔を見合わせて苦笑いしてしまいました。

人にはそれぞれ持って生まれたキャラクターがあります。
とっても元気で太陽のように明るいイメージの人。
物静かで落ち着いた印象の人。
穏やかで誠実なイメージの人。

見た目の服装や印象から受ける影響も大きいですが、「声」から受ける印象もまた、絶大だと思います。

前述の方は一見、それほど「元気の塊!」のような印象はありません。実際、静かにお話になると、凛とした雰囲気を醸し出す素敵な方で、その場の雰囲気には実にピッタリな方なのです。
ところが、その時は違ったのです。
何をどう間違ったのかエンジン全開!
あまりにも場違い。場の雰囲気を壊してしまったのです。
その「声」が・・・・・
その「言葉づかい」が・・・

場に違和感を与えずに馴染むには、その場の雰囲気、状態に合わせることが大切です。
元気でエネルギーに満ち溢れた場であるならば、こちらも元気いっぱい、明るく大きな声で、少し高めのトーンで良いかもしれません。
今回の私たちがいた場のように穏やかな時間の流れをゆったりのんびりと過ごしている場であるならば、少し静かな口調で、どちらかというと少し低いトーンで、声を決して張り上げることなく話すのが良いのではないでしょうか。
哀しみの場を想像してみてください。そのような場で元気いっぱい、声から笑顔が見えるような話し方をしている人はいないでしょう。
創りたい場の空気に波長を合わせるということは実に重要なのです。

逆に言えば、場の雰囲気を壊したいと思うならば、その場とは真逆の声を出すことで、その場の状態を壊すことができるというものです。
シーンと静まり返った場にいきなり金切り声を上げたならば、静寂はいっぺんに失われ、その場が全く違うものになることは誰もがお判りでしょう。
逆に、ワーワーキャーキャー騒がしい場の場合、こちらも同じように声を張り上げても、その声は他の声に同調して消されてしまい、誰の耳にも届きません。そう言った場合は、静かにささやくように話をすることで、「え?聞こえない?」となり、それまでの騒音のような声の塊が収まり、場が静かになるのです。だまされたと思って、ぜひ一度やってみてください。

「場」という観点で見れば、1対1の場面でも同じです。

話すペース、スピード、声のトーンや大きさを相手に合わせる
ことは、実はとても大切です。
傾聴の時は特にそうです。
いろいろな傾聴のテクニックが沢山ありますが、話すペース、スピード、声のトーンや大きさを相手に合わせる ことができるだけで、話を聴いてもらっている人は、ココが安心安全な場であると感じたり、話を聴いてくれている人に対して心を開きやすくなるのです。
逆もまた真なりですね。

穏やかな場に不似合いな、はじけんばかりに元気いっぱいの大きな声を耳にしながら私は思いました。

「波長を合わせる」って、本当に大切なことなんだな。そしてまた難しい事なんだな。
私はできているつもりでいるけど、本当にちゃんとできているのかな?
一方的になっていないかな?
ケースバイケースで対応できているかな?
私のキャラクターは〇〇だから! と押し付けになっていないかな?

残念な場に居合わせていても、そこから何かを学ぶことは必ずできます。
静寂が破られた空間で、一人、心は静寂の中で自らを振り返ったのでした。

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