マネージャーの皆さんのお悩みの一つに、「メンバーがチャレンジしない」「もっとチャレンジングなチームを作りたい」というのがあります。

現状維持だとチームが今以上に大きな成果を出すことは望めず、逆に、衰退を招く危険性の方が多いです。今の世の中、現状維持のままずっと生き残れる業種、職種はほぼ皆無と言って良いからです。

「そんなこと、チームメンバーの皆なも百の承知のはず。なのに、腰を上げようとしないんですよね。」とマネージャーの皆さん。

恐らく、このようにつぶやくマネージャーさん達は、ご自身は色々なことにチャレンジしてきた方なのでしょう。私もかつてはチャレンジできない人の気持ちをわかろうともせず、「臆病者」と勝手に決めつけていたところがあります。

では、チャレンジできない人、チャレンジしない人はどんな気持ちなのでしょうか。

 

多くの場合、共通しているのは「失敗が怖い」です。

ここで大切なのは、「失敗をする」という事実が怖いのではなく、「失敗をした後の周囲の反応」が怖いということです。周囲の反応? 人の目なんて気にしてるのはおかしいよ! と思わないでください。さらに深く掘り下げると、ここで言う周囲の反応とは「上司や会社の評価、失敗者というダメレッテル」などなど、その多くはマネジメントサイドの評価に起因するものが多いようです。

評価なんて恐れてたらチャレンジなんてできないよ!

いや、そうかもしれません。でも、普通、評価は気にします。評価はその後の昇進や給与にも反映されていくわけですから、気にするなというほうが難しいです。

数年前に一世を風靡した都市銀行を舞台に描かれた某ドラマよろしく、「一度バツがつくとおしまい」とまではいかなくても、「バツがつく」という意識がある時点で、現状の安全地帯から飛び出してチャレンジする人など、本当にごくごくまれにしかいないのではないでしょうか。

 

ここまで言うと、「いや。自分は別に失敗を責めたりしない。『頑張ったけど残念だったな』と慰労することはあっても責めてはいない。それでもチャレンジしないですよ。うちのメンバーは。」とのお声も聞こえてきます。

チャレンジを推奨するにあたり、本当に大切なことは失敗を責めないことでしょうか。

 

振返ってみれば、若い頃の私は本当に怖いもの知らずのチャレンジャーでしたが、それを温かく見守ってくれた上司や先輩がいて、危なっかしいと思えばアドバイスをくれ、うまくいかなくて泣きじゃくる私を励まし、再チャレンジの機会を作ってくれたりと、私がスゴかったのではなく、そんな素敵なチームにいたからこそなのです。上司だけでもなく、先輩だけでもなく、チームがチャレンジする私を見守ってくれていました。私の先輩からの依頼で隣のチームの先輩までもが私のチャレンジのために大きな時間を割いて協力してくれた時は、自分のためだけでなく皆さんのためにも何とか頑張らないと! と勇気100倍、エネルギー100倍だったことを覚えています。

チャレンジしている私をチームは決して一人ぼっちにしなかった。

だから、一人でチャレンジしているという孤独感は全くなく、たたまた表舞台に立っているのが私で、でも、チームのみんなと戦っている、そんな感覚がありました。

 

隣のチームの先輩までもを巻き込んでの私のチャレンジは、見事失敗に終わりました。(考えてみると、私のチャレンジは失敗の方がはるかに多いのですが)

結果を伝えるのが申し訳なくてなかなか言い出せない私に、当時の上司は私の気持ちを察し、チームでリベンジミーティングを開いてくれました。私が悪いと誰も言わず、チームと自分たちに何が足りなかったのか、こうすればもっと上手くいったのではないか、結果は残念だったけどこの部分の経験は財産になったよね、など、とても前向き&楽しいミーティングでした。そして何より嬉しかったのは、「チーム最年少の尾藤がこんな大きな案件にトライしたんだから、俺たちも負けてられないよな!」と、チャレンジした結果ではなく、その行動そのものを認めてくれたことでした。

 

① チャレンジする勇気をチームのみんなで称え

② チャレンジの過程における行動をチームみんなで温かく見守り、時に必要なサポートをし

③ 成功したらチームみんなで喜び

④ 失敗したらマネジメント側のサポートに足りない点はなかったかを反省し

⑤ 上手くいかなかった要因をチームの学習材料として、みんなでしっかりと振り返り

⑥ 何度でも、誰でもが、再チャレンジできるチーム環境をつくる

 

チームメンバーがチャレンジしない、できないのは、本人の意欲・能力以上に、「チャレンジしたい!」と思えるようなチーム環境を作れていないマネジメント側の責任によるところが大きいのだと思います。

 

このチームでは何度でもチャレンジできる。

チャレンジすることで成功しても失敗しても、その一つ一つが自分とチームの成長材料となる。

そんな風に一人ひとりが心から思うことができれば、チャレンジそのものは特別なことではなく、ごく普通の日常行動となって、常に新陳代謝が活発に起きているチームになっていくのではないでしょうか。

私もかつての自分の上司や先輩がそうだったように

何度でもチャレンジできる。みんながそれを互いに応援し、競い合っている。

そんなチーム作りをしていこうと思います。

 

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