社会人1年目の夏、ピッカピカの新人だった時のお話です。

先輩からA社様を引き継ぎ、その社員旅行を担当しました。無事旅行もが終り、精算も終わり、「やったね!」と思っていた矢先、バス会社から立替費用の請求書が届きました。

えっ?これってA社様へ請求するべき費用?

ということは、請求漏れ?

で、これって、私のミス?

色々なことが一度に頭の中を駆け巡りました。社員旅行なんて簡単!と高を括っていたバツなのか、精算漏れ、しかもその原因は確認漏れという初歩的なミスをしてしまったのです。金額は数千円。

カッコつけの私は上司に報告することができず途方に暮れてしまいました。どうしよう・・・

でも、お金払ってもらわないとバス会社に払えないし・・・

悩みに悩んだ末、上司に報告できないままA社社長に電話をしてアポイントを取り、訪問をして、請求漏れのお詫びと追加請求のお話をしました。するとA社社長は私に言いました。

「今回の事、君はどう思っているの?どうして上司に報告していないの?君が我が社の担当になると聞いた時、『新入社員だけど育てると思ってよろしく頼む』と、君の先輩に頼まれた。だから敢えて言わせてもらうけど、金額の大小ではなく、もし、我が社がこれを払わない、と言ったらどうする?まだ入社数か月の新入社員だけど、君はJ社の代表として我が社を担当し、今、ここにいるんだよね。もし、J社の代表だという自覚と責任が本当にあるんだったら、今回の対応について、客観的に見てどう思う?新入社員だから謝ったら許されると心のどこかで思ってない?」

 

心の奥底を見透かされたかのようなA社社長の言葉に恥ずかしくなりました。自分の甘えと卑怯な心を恥じ、心からお詫びしてお支払いいただいたことを今も鮮明に憶えています。

その時、A社社長はこうもおっしゃいました。

「プロというのはね、知識や技術が優れているということじゃない。もちろん、それらも必要。でも、じゃあ、新入社員の君がプロじゃないかと言うとそんなことはない。たとえ新入社員であっても、入社1日目のヒヨッコであっても、君はJ社のプロにならなければならない。それは、『結果』に対して『責任』を負うということ。その姿勢がなければただ好きでやっているだけのアマチュア。君はお金を支払ってくれるお客様や一緒に働く仲間に対して、自分の行動の『結果に責任を取る』ことができるプロにならなければならないよ。」

 

あの時のあの言葉があったから、今、私はプロとしてこの仕事をしているのかもしれません。

 

知識や技術が未熟な新人であってもプロとしてのスタンスを持つことは可能です。

今、自分がしていることは、「自分の」仕事。「自分で」物事を決め、「自分が」より良くなるように行動していかなければならない。他の誰でもない。「自分」がそれを行い、結果を出し、責任を負う。

リーダー自らがプロとしての自覚を持ち、メンバーにもしっかりとそのスタンスが根付くよう関わっていくことが、より良いチームを作り、より良い仕事ができることにもつながるのだと思います。

 

 

 

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