「ありがとうございます!」
と真面目にお礼を言っているのに
「ありがとうならいもむしはたち」
と応える先輩がいました。

新入社員の私は意味が分からず「???」のまま暫し茫然。
すると別の先輩が教えてくれました。
「ほっとけ。照れてるだけだから。」

蟻が十(歳)なら芋虫二十歳

こちらは真面目に感謝の気持ちを伝えているのに、先輩は必ず決まって
「ありがとうならいもむしはたち」と返します。
「この人にはお礼を言っても意味がないのかしら」と当時の私はだんだんと不愉快が募ってきました。
先輩に悪気は全くなく、ただ照れ屋さんなだけなのかもしれませんが、言われる方は茶化されているようで良い気持ちではありません。

ある時、またしても「ありがとうなら・・・」と返された私は、先輩に言い返してしまいました。
「あのぉ。私は真面目にお礼を言っているのに。本当にありがたいと思って言っているのに、なんか馬鹿にされているみたいで、そう言うの、ちょっとイヤなんですけど。」
先輩はとても驚いた様子でしたが、申し訳なさそうに「ごめん。そんなつもりじゃなかったんだけどね。」と言ってくれました。
それ以来、「ありがとうなら・・・」も先輩の口から聞こえることはなくなりました。

相手には全く悪気がない言動でも、こちら側は決して心地良く感じない場合、我慢するのか、気持ちを伝えるのかは難しいところです。
しかし、相手との関係性をこれからも良い状態で継続したいと願うなら、たとえそれがほんの小さな事であっても正直にそれを伝える方が私は良いと思います。
些細なことであってもそれがきっかけで傷が大きくなることがあるし、まさしく蟻の一穴にならないとは限らないからです。

「いやだ」「やめてほしい」
という気持ちを伝えることは遠慮しがちなものです。
しかし、なぜ嫌なのか、なぜやめてほしいのか、その理由を添えて伝えることで、ただ感情的になっているだけでなく、相手にとって受け取りやすいメッセージになるのではないでしょうか。
もちろん穏やかに柔らかに伝えることも忘れてはいけません。

2019年08月11日

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