「好き」と「できる(強味)」はイコールとは限らず、どんなに好きでもそれがあまりできると言い難い状態だとしたら、「強み」で勝負した方が良い結果を出すことができるのだから人は幸せになれる。だから、人は「できる」で勝負すべきである。

これはかつての私の上司の言葉です。

その仕事が好きで好きで仕方がないメンバーがいたのですが、さっぱり結果を出すことができず、日々消耗していくのを見て、「君の強みはココでは活かすことができない。強みで勝負するには別の場所の方がいい。」と異動を促しました。
本人はその仕事をいかに愛しているかを一生懸命話したのですが、結果を出せないのでは周囲の足を引っ張るばかりだと感じ、ココには居場所がないと感じて結局は退職してしまいました。

当時の私は「好き」ではなく「できる」で勝負すべきだと信じていました。
SWOT分析を行い、自分のStrengthで勝負できるのは何かをメンバー自身にも考えてもらったりして、「好き」を全く無視していたように思います。

けれどもどんなに強みが勝っていても、そこに「好き」がないと心が入らないし、何よりもただの虚しい行動にすぎません。
「勝負する」という考え方がそもそも間違っており、仕事とはそういうものではないと気がついたのは暫く後になってからの事でした。

誰かと戦ったり競ったり、勝ったり負けたりすることが仕事ではありません。
想いを乗せたコトに対しての対価を得るのが仕事であり、そこには自己の利益や満足を優先するのではなく、想いを乗せたコトを受け取ってくれた相手の幸せを第一に願い、その結果としての報酬という考え方であるべきです。
勝負する・競争するという概念があるから強みだ弱みだという発想になるわけで、いかに相手の幸せや利益を願って自分が尽くせるかを考えると、その最大の動機づけとなるモノは「好き」以外の何物でもないのは至極当然の話です。

「好き」か「嫌い」かで言ったら、「好き」で仕事ができるに越したことはありません。
いえ、「好き」を仕事にすべきだと思います。
好きだから頑張れる。好きだから努力できる。好きだから辛くても乗り越えられる。(この間、周囲はイライラ、ハラハラ、見てられないと思うかもしれないけれど)
そのうち少しずつでもできるようになる(時間はかかるかもしれないけど)
他人より上手くなる。(ほんの少しだけかもしれないけれど)
結果が出る。(それまで周囲を待たせるかもしれないけれど)
役に立つことができるようになる。(「やっとだね」と呆れられるほど時間がかかるかもしれないけれど)
そしてますます好きになる。(誰よりも「好き」になっているかも)
もっとのめりこむ。(だって「好きで好きで仕方ないし、楽しいし、嬉しいし)
更に成果が出る。(こうなったら鬼に金棒!)
好きは果てしなく物凄いパワーを持っているのです。

「できる(強味)」で勝負するとは、結局のところ「今、できる」ことでの判断でしかなく、「好き」は未来への限りない可能性を秘めているとびっきりの宝物だということに当時の私は気づいていなかったのですね。

今すぐ結果を出したい、出さなければならないのであれば、「今、できる」を選択するしか方法はないかもしれません。
けれどもほんの少しでも先を見つめる時間があるのであれば、自分の仕事を愛したい、やりがいを感じたい、人生を豊かなものにしたいと願うのであれば、「好き」を選ぶことをお勧めいたします。

全ては「好き」から始まり、「好き」があなたのドライブになり、周囲もあなたも幸せにするのだと私は思います。

2019年10月10日

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