「自分の能力の限界(弱さ)を認め、隠すことなくさらけ出す。そして周りにそっと委ねてみる。周囲の協力を引き出す。」
(ここまでの話は一昨日、昨日のブログをご覧ください。)

「委ねる」というキーワードが多かった講演会でしたが、ラグビーはまさに相手に委ねるスポーツだということで話が盛り上がりました。
そもそもラグビーはポジションごとに得手不得手がこれでもか!と言うくらいにハッキリ異なり、走ったり蹴ったりする人、タックルする人、ゲームメークする人など、様々です。走る人はタックルできませんし、タックルする人は走ったり蹴ったりすることは苦手です。
ある意味、できない(弱さ)を最初から互いにさらけ出し、認め、自分ができること(強味)で互いを補完し、一つのチームとして成り立っています。
更に!
ラグビーはボールを前に投げてはいけないんですよね。反則になってしまいます。
自分の横より後ろに投げなくてはいけない。猛スピードで走りながら投げるその瞬間、仲間が見えていることは殆どなく、練習で培った「感覚」なのだそうです。
つまりまさに、「取ってくれ!」と相手に委ねているのです。ラグビーはボールを相手に委ねるの繰り返しなのですね。
そしてもしボールが取れなかった、相手に取られてしまったとしても、「ちゃんと取れよ!」「どこに投げてんだよ!」ではなく「取れなくてゴメン」「ちゃんと投げられなくてゴメン」となるのだそうです。
これこそが「委ねる」。
委ねるということは、相手に託すということであり、その後の事はあくまでも相手マター。こちらの期待通りにならないからと言って、腹を立てたり相手を罵ったりするのは違います。
ということは・・・
委ねる=託す=任せる ということですから、相手を「信頼」していなければそもそも委ねたりはできないわけですね。

日本中を興奮の渦に巻き込んだラグビー日本代表の「ONE TEAM」という考え方。
これはまさに「信頼の上に委ねて一つのチームを創り上げていく」ことだったのですね。

ONE TEAMを作るうえでなくてはならいないものは、やはり「目的」だと廣瀬俊朗さんは仰っていました。
「目標」にフォーカスすると、例えばそれが「決勝リーグ進出!」だったとして、そうすると叶えた時点で意欲が萎えてしまったり、進出不可能な状態で負けが続いたら次の戦いへ前向きにもなれません。
「目的」=「憧れの存在になろう!」にフォーカスすると、目標を達成したその後も、更に上を目指そう、なぜならば・・・ となりますし、南ア戦のように決定的に敗戦濃厚であったとしても、ラスト10分で頑張る姿を見せることでまた応援してもらえるよう、頑張ろうと思える。
だから、目標ではなく「目的」にフォーカスすること。同じ目的を皆で見ることが何よりも大切だと仰っていました。

ONE TEAMだから委ねることができるのか、委ねることでONE TEAMになっていったのか、それはニワトリと卵のような関係かもしれません。
しかし間違いなく言えるのは、最初に「共通の目的」を全員がしっかりと持つことからすべてが始まり、また互いの信頼関係の構築にも様々な努力を怠らなかったということではないでしょうか。

もしあなたのチームに折れてしまう人、なかなか立ち上がれない人が多いなら、それは委ねることができない環境。つまり目的が明確でなかったり、信頼関係が構築されていなかったり、だから弱みを見せることもかなわず、ギブアップがなかなか言えない、ということなのかもしれません。

明日は、「そうは言っても、挫折したらどう考えるんですか?」という質問に対して、廣瀬さんの名答をご紹介いたします。

2019年11月24日

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