年明け早々、少し大きなトラブルが起きてしまったチームリーダーのTさんは、その後、どうのように対応したかを詳細に説明してくれました。
起きてしまった事象のみに囚われてのもぐらたたき的対症療法や、起こしてしまったメンバーを責めたりということは全くなく、何が原因だったかをしっかりと見極めて反省と今後の対策を取っていることがわかり、「すごい!すごい!さすがカイゼンやってるだけのことはるね。」と私は手放しで称賛しました。
ところがTさんは気まずそうな顔で首を横に振りました。

「そんなことないです。今回、トラブルを起こしたのは僕も他のマネージャー達も信頼しているスタッフだったので、あいつがやっちゃったんだったら仕方ないという思いがみんなあって、だから責めるより先に丁寧に話聞いたし、いつも教わってる通りに対応できたんだと思います。けど、そう思ってないメンバーがトラブルの主だったら、こんな風にはできなかったんじゃないかなと思うんです。多分、真っ先に責めたと思うんです。」

Tリーダーの言葉に、私は一層の嬉しさを隠しきれずに顔をほころばして彼に言いました。
「すごい!すごい!Tさん、すごいよ。少し前までだったら、多分、そんなことも思わなかったんじゃないの? 自分を冷静にちゃんと客観的に見れているの、すごいよ!」

何を言っても「すごい!」と言う私にTリーダーは苦笑いでしたが、私は本当に心からそう思ったのです。

理屈は分かっている。
自分が取るべき行動も分かっている。
それが必要な時、自分はちゃんと取るべき行動が取れた。
けれどもそれは自分にとってお誂え向きのAパターンだったからできたわけで、そうでないBパターンだったらできたかどうかはわからない。いや、多分、できなかったのではないか。
つまり、自分はまだ「できる」というレベルには至っていない。
だから、まだまだ、もっともっと、なのだ。

Tリーダーの頭の中は恐らくこんな風だったのではないでしょうか。
お誂え向きであろうと何だろうと、「できた」のであれば「自分はできる!」と都合よく捉えてしまう人が多い中で、Tさんはそうではありませんでした。

たまたまできる
時々できる
いつもできる

同じ「できる」でも天と地ほどの違いがあり、本来、「できる」とは「いつもできる」のでなければなりません。
Tリーダーは、一番最初に私がお伝えした、この「できる」についてもちゃんと覚えてくれていたようです。

「たまたまできる」のか「時々できる」のか「いつもできる」のか。
あなたの「できる」はどれですか?

2020年01月15日

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