2月下旬、新型コロナウイルスについて世間が騒ぎ始めた頃、
今ほど私は真剣に事をとらえていませんでした。
自分が感染することで、心臓や脳に疾患がある両親に移したらいけない
との思いはありましたが、それもなんとなくぼんやりとしたもので
「かかったらかかった時」と言っていました。

一昨日、自宅から徒歩圏内の総合病院で集団感染が発表されました。
その200m ほど隣の総合病院に、私はつい先日受診したばかり。
気になってその病院のHPを確認すると、そこでも5人の感染者が出ていました。
門前薬局は二つの病院の利用者がともに利用しています。

生活圏内に感染者が溢れ、
もしかしたら既に自分はサイレントキャリアかもしれない
という、なんとも言えない恐れのようなものがじんわりと私を襲いました。

近所のお友達からのSNSメッセージも頻繁になりました。
「9日にT病院行ったんだよね?大丈夫?」
「〇〇薬局、危ないらしいよ。」
「K病院も感染者いるって。」
「△△は近寄らない方がいいよ。」

これまで「かかったらかかった時」と高をくくっていた時、
その心の憶測には、
「私は大丈夫」「私はかからない」「かかっても私はすごく軽症」
という意味不明な楽観的想いがあったのかもしれません。

これこそまさに「正常性バイアス」

正常性バイアスとは、
危機的状況、見たくない、信じたくない、受け入れたくない状況に陥りそうな時、
「自分は大丈夫」と思い込み、
自分にとって都合の悪い事実や情報を過小評価したり無視したりすることです。

自分自身が正常性バイアスにかかっていたこと自体
私にとっては少しばかりショックでした。
危機的状況にあっても自分は正しく判断してきたという
過去の経験に基づく自信があったからです。

過信? ただの勘違い? 驕り?

いずれにしても私は自分自身を買いかぶっていたようです。


今回、近隣に迫る危機的状況によって、
幸いにも自身に対する大きな間違いを認識することができました。
新型コロナウイルス問題に限らず、
ビジネスにおいても不都合なことや危機的状況に陥ることは
これからもないとは言えません。
もちろんプライベートにおいても然りです。

そんな時、「私は大丈夫!」と強く思うその根拠が
きちんとした経験や認識に裏打ちされたものなのか
正常性バイアスから来ているものなのかを
しっかりと見極めなければなりません。


今回ばかりはさすがの私も気持ちを引き締め
両親にも「外出禁止!」を優しく告げ、
既に自分はサイレントキャリアであると思って行動しようと
改めて気持ちを引き締めました。

自分だけは大丈夫。
自分だけは問題ない。

そんなことはあり得ないのです。

もしあなたがまだ、そう思っているとしたら
それは間違いなく正常性バイアスの罠に陥っているに違いありません。

2020年04月14日

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