アナログ全開、リアル大好きな方たちに、
オンライン会議やリモートワークはなかなか受けて入れてもらえず、
全員にスマホやタブレット端末を会社から支給しても、
なかなかコトが進まず困っている。

先日のワークショップ(もちろんオンライン)で、
あるマネージャーさんからこんなお悩みを頂きました。

製造業の工場勤務の方たちの場合、
「リアル現場」で仕事は進んでいきます。
「なんで今さら、本社に合わせてややこしい端末使わなきゃいけないんだ」
と思われるのも無理ありません。

私が継続的にお手伝いをしている企業様でも
管理部門を除いては、現場は全てがリアルでしか成り立たないため、
オンラインへの最初の一歩はハードルが高かったようです。
(この企業様へどうやってオンライン化を推し進めていったか、
興味のある方は、個別にお問い合わせください。)


これは何も「オンライン」に限ったことではありません。
人は「今」と異なる「別のところ」へ向かうとき、
多くの人たちは抵抗を示すものです。
(もちろん、好奇心旺盛でワクワクしながら未知のところへ
自らダイブしていく、私のような「変化大好き!」タイプの人も
少数派ですがいらっしゃいます。)

なぜって、
今のところが心地いい
今のところで別段問題ない
わざわざ変わるのは面倒くさい
うまくいかなかったらイヤだ

失敗したらみっともない
今さら新しいことにチャレンジしたくない

などなど、その人たちなりの理由がちゃんとあるのです。

そんな人たちに、
「変更は決定事項ですから」
とか
「やらないという選択肢はありません」
などと頭ごなしに言っても全く意味を成しません。
無理矢理やらせて、イヤイヤ取り組んでもらっても、
物事がうまく進むとは思いませんし、
かえってミスが起きたり、トラブルの種となってしまうでしょう。

ではどうしたらいいのか?

オンラインでも別の事でもポイントは同じです。

興味・関心を持ってもらう

これが全てです。

面白そう!
楽しいじゃん!
使えるな!コレ。
便利かも!
イケるんじゃない!

できるようになりたい!

一番最初に、「こんな風に感じることができる場」を
お膳立てしてあげるのです。
そこにはある意味、強制力が働くかもしれません。
しかし、なるべく強制的とは相手が感じないよう工夫しながら、
とにかく、いきなり最初から全力!ではなく、
「ん?面白いかも?!」
と思ってもらえる、そんな工夫をするのです。

子供の頃、水泳教室に通った時、一番最初にやったことは
泳ぐ練習でも、顔を水につけることでもなく、
水を好きになることでした。
水は怖くない! 水と戯れるのは楽しい!水が大好き!
をとにかく感じられるように、膝までしかない幼児用のプールで
先生や他の子供たちと一緒になって、
とにかくキャッキャと遊び、その時自然と、
「泳げたらもっと楽しいだろうな」
と思ったのでした。
ちなみに、振り返ってみれば、水泳教室に通うことになったのは、
母の決定に他ならないのですが(つまり強制的)、
私は、市民プールの自販機からカップヌードルを食べたい!
その一心で、「水泳教室=カップヌードルが食べられる→行く!」
と自分で決めたことを覚えています。まあ、モノに釣られたのですね。
(当時、我が家ではカップヌードルなんて食べちゃいけない!
と言われていて、仲良しのYちゃんが食べるのを
いつも羨ましく見ており、簡単に、それに釣られたというわけですね。)


つまり、無理矢理、オンラインというプールに突き落とすのではなく、
リアル陸上で過ごすのも楽しいけれど、
オンラインプールも楽しいかも、と興味関心を持ってもらう、
それが一番最初に必要なことなのです。


「理屈はわかるんですけど、
その、一番最初の『半強制的』がなかなか難しくって」
と先のマネージャーさんがぼやきました。
私のクライアントさんだったら喝!ですが、
そうではなかったので、そっと優しく言いました。

「それこそが『マネジメント』ですね。
オンラインに興味をもってもらうやり方は、あくまでもHow to。
そこに持っていくために、どうやってその環境を作るか。
マネージャーの腕の見せ所ですね。」


苦笑いのマネージャーさん。
「個別に相談してもいいですか?」とSOSが入りました。

「もちろん良いですよ。
でも、きっと考えつくと思いますよ。
どうしてもだめだったら、その時はいつでもどうぞ。」


あれから数日が経ちますが、そのマネージャーさんから連絡はありません。
きっと、一人で抱えないで、周囲を巻き込んで話し合い、
何か案を思いついたに違いありません。

最初の一歩は興味関心を持ってもらうこと。

どんなことにも共通して言える、イノベーションへの第一歩です。

2020年05月20日

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