「風土を変えたい!」
そう思っても、 人の意識や行動を変えるのは簡単ではありません。
📌 「社員の意識がなかなか変わらない…」
📌 「新しい行動様式を定着させるのが難しい…」
📌 「結局、元のやり方に戻ってしまう…」
こんな悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか?
組織風土は、「仕組みを変えたらすぐに変わる」ものではなく、
「人の行動」が変わることで、少しずつ変わっていくもの です。
では、どうすれば 社員の行動変化 を生み出し、
新しい風土を根付かせることができるのか?
今回は 「行動の変化を生み出す仕掛け」 にフォーカスして、具体的な方法を解説します!
1️⃣ 風土改革は「意識改革」ではなく「行動改革」から始める!
「組織風土を変えるためには、社員の意識を変えなければ!」
と考える人が多いですが、 意識を変えようとするアプローチだけでは失敗 します。
なぜなら、人は 「意識が変わるから行動が変わる」のではなく、
「行動を変えることで、意識が変わる」 からです。
(このメカニズムについては「選択理論心理学」で詳しく説明できますが、それはまた別の記事で解説しますね!)
例えば…
🟢 上司が積極的に「ありがとう」を言うようになった
→ 部下も自然と「ありがとう」と言うようになる
→ 「この会社、雰囲気いいな」と感じ始める
🟢 1on1を導入し、上司と部下の対話が増えた
→ 信頼関係が生まれる
→ チームの心理的安全性が向上する
つまり、 風土改革は「行動」を変えることからスタートする のがポイント!
では、具体的に どんな「行動の仕掛け」をつくればいいのか?
次の3つのアプローチを見ていきましょう!
2️⃣ 行動変容を生み出す3つのアプローチ
📍 アプローチ①:「トップが体現する」—— 言葉よりも行動で示す
組織の文化は 上から下へ浸透するもの です。
トップや経営層が 「こういう行動をしてほしい!」 というメッセージを発信するだけでは 不十分 で、
自ら体現し、行動で示すこと が何よりも重要です。
✅ トップ自らが「新しい価値観」に基づいた行動をする
✅ 幹部・管理職も「リーダーとしてのあるべき行動」を体現する
✅ 言葉だけでなく、「背中で見せる」ことを意識する
📌 例:トップの行動が変わると、社員の行動も変わる
🟢 旧来の組織:「とにかく売上第一!成果を出せ!」
🔴 新しい風土:「お客様の課題解決に本気で向き合おう!」
→ トップ自ら「お客様視点」の行動を徹底する!
→ 「売上よりお客様満足を優先」と明確にメッセージを出す!
【生事例】
例えば、不祥事が起きてしまったA社では、その後、全社員に充てた社長メッセージが
生の声で次のように発信されました。
「自分の親兄弟、大切な人達には勧めたくないと思うものは、絶対に売るな。
何よりも誠実を優先させろ。
それで営業成績が未達だとしても、支店長の責任は一切問わない。」
言葉は丁寧でも「目が笑っていない。腹の内はわからない。」と
恐れられているB役員がいました。
B役員が風土改革をうたっても、本当のところはどうなのだろうと皆、疑心暗鬼。
それを理解したB役員は、お供を連れず、自ら率先して全国の支店周り、
挨拶も社員より先に行い、社員の名前を呼び、気が付いたら自らごみを拾い、
支店の玄関先の掃除をして・・・。
すると、社員も 「あ、会社は本気で変わろうとしているんだ」 と感じ、少しずつ行動が変わっていきました。
結果として、チームの連携が強まり、業績やお客様対応にも少しずつ表れるようになりました。
📍 アプローチ②:「成功事例をシェアする」—— 変化の波を広げる
「新しい行動をしましょう!」と掲げても、
社員は 「本当に意味があるの?」 と半信半疑になりがちです。
そこで 「行動を変えたことで、こんな良いことがあった!」 という 成功事例を可視化して共有 することが大切です!
✅ 社内ニュース・ミーティングで「行動変革の成功事例」をシェアする
✅ 実践した社員の声を紹介し、変化の実感を共有する
✅ 「あの人がやってるなら、自分もやってみよう」と思わせる
📌 例:「心理的安全性を高める取り組み」
❌ ビフォー:「上司に相談しづらい」「ミスを指摘されるのが怖い」
🟢 アフター:「1on1で対話が増え、職場の雰囲気が変わった!」
→ 「1on1を取り入れてから、チームの生産性が上がりました!」と実例を発信!
→ 社内で「1on1導入企業ランキング」を発表し、楽しみながら取り組めるように!
【生事例】
離職者が止まらなかったC社では、「有休をしっかりとろう」と目標を決めました。
そのためには、チームで仕事を互いに調整し合う必要があり、
以前よりコミュニケーションが密になりました。
休み中に世話になった仲間への感謝が自然と言動に現れ、
リフレッシュできたことでエネルギーが充填され、仕事の効率は上がりました。
有給取得率が上がると同時に、チームの生産性も上がった事例を全社共有したところ、
「休むのは悪!」と暗黙知の風土が、改善されてきました。
「成功事例のシェア」は、 小さな変化を大きな流れにするための重要な仕掛け です!
📍 アプローチ③:「制度やルールで仕組み化する」—— 行動を習慣化する
風土改革は、「個々の努力」に頼っていては なかなか定着しません。
行動の変化を「仕組み」に組み込み、継続しやすくすること が大切です。
✅ 新しい行動を評価・表彰する(例:「行動改革アワード」を実施)
✅ 会社全体で実施する「公式ルール」として取り入れる
✅ 日常の業務フローに落とし込み、自然と行動が変わるようにする
📌 例:「チームの対話を増やす仕組みづくり」
🟢 朝礼で「1分スピーチ」タイムを作る
🟢 週1回「ありがとうカード」を書く習慣を作る
🟢 経営陣が定期的に現場と対話する「経営ミーティング」を設ける
【生事例】
部門間障壁が大きかったD社では、その軋轢を取り除くために、
「管理職は、他部署のメンバーの良いところを見つけて褒める」ことを
部門会議で定期的に行うことにしました。
自分のメンバーを褒められて悪い気がする上司はいません。
部下の話をきっかけに上司同士の会話が少しずつ促進され、
共通業務の取組も自然と行われるようになりました。
行動を 「仕組み」 にしてしまえば、 「個人の努力に頼る必要がなくなり」、組織全体として自然と変化が続く状態を作れる のです。
3️⃣ 「風土改革=行動改革」
📌 風土改革は「意識」ではなく「行動」から変える!
📌 「トップが体現する」「成功事例を広める」「仕組み化する」ことで定着させる!
📌 人の行動が変わることで、組織の文化も自然と変わっていく!
📢 次回予告:「組織改革の落とし穴」|途中で頓挫しないために気をつけるべきこと
「最初はうまくいってたのに、途中で止まってしまった…」
「改革の勢いがなくなり、結局元に戻ってしまった…」
次回は 「組織改革を途中で頓挫させないためのポイント」 について解説します!
最終回もお楽しみに!
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