会話の途中で相手が黙ると、なんだか居心地が悪くなる。
何か言わなきゃ、と焦って、つい自分がしゃべってしまう。
そんな“沈黙が怖い”感覚、覚えがある方は多いのではないでしょうか。
■ 間があると気まずい。
■ 沈黙になると、責められているように感じる。
■ 何か悪いことを言ってしまった気がする。
これらの感情は、一見“相手を思っている”ようで、
実はすべて「自分視点」から生まれています。
「お客様にはできて、メンバーにはできない」私の矛盾
私自身、昔は沈黙が苦手でした。
特に、部下やメンバーとのやりとりになると、つい言葉を重ねてしまいました。
しかし不思議なことに、クライアントとの面談や商談では、
ちゃんと“沈黙を待てていた”のです。
この違いはなんだろう?と考えてみたとき、ハッと気づいたことがありました。
相手の関心に関心が向いていない
お客様に対しては、「この人が何を考えているのか知りたい」という
純粋な興味や関心を持って、自然に待つことができました。
しかし、メンバーに対してはどうだったかというと──
「こう答えてほしい」「早く本音を言ってほしい」など、
こちらの期待や思い込みが先に立っていたのです。
沈黙が怖かったのではなく、
自分の思い通りにならないことに耐えられなかっただけだったのです。
相手の“沈黙”に、関心を向けてみる
「相手の関心に関心を持つ」
これは簡単そうで、最初はなかなか難しいです。
こちらの中にある“正しさ”や“焦り”が顔を出してくると、
つい口をはさみたくなる。
「早く言ってよ」「言いたいことそれだけ?」と内心つぶやいてしまう。
でもそんな態度で言葉を待たれても、
相手が本当のことを話してくれるはずはありません。
沈黙は、チャンス
「沈黙は金なり」という言葉がありますが、
まさにその通りだと思います。
沈黙は、相手の心の中をのぞく“入り口”かもしれません。
- 何を考えているのかな?
- 言葉にするのが難しいのかな?
- どんな感情がそこにあるのかな?
そんなふうに、相手の世界に関心を向けてみる。
そうすることで、沈黙は「気まずいもの」ではなく、
“深い対話が生まれる時間”に変わっていくのだと思います。
次に沈黙が訪れたときは、
“間”を埋めようとせずに、
一度だけ「相手の関心に関心を持つ」という選択をしてみてください。
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