訳あって、自宅マンションの近くにもう一部屋、賃貸でお部屋を探しています。
不動産会社のネット情報と日々にらめっこ。
なかなか希望の物件がないのですが、昨日、ド・ビンゴ!の情報が掲載されていました。
早速、不動産会社に空きを確認したところ、こんな回答を頂きました。
「現在、まだ居住なさっていますので、お部屋の見学は10月末からとなります。
掲載して一番のお問い合わせが尾藤様ですので、今、ご契約予約をしていただければ確実ですが、内覧後とした場合、先行申し込みでお決めになったお客様がいらっしゃった場合、その時点で募集終了となりますので、予めご承知おきください。」
先行申し込み?
意味が分からず質問すると、実際のお部屋を見ずに契約をしてしまうことらしいのです。
「人気物件ですので、条件にもぴったりですし、尾藤様のためにも先行申し込みをお勧めいたします。」
なんだかなぁ。
「尾藤様のためにも」
と言っているその言葉の裏に、「早く成約させたいんだよぉ」という陰の気持ちが透けて見えたような気持ちになりました。
「お部屋を見ないで決める勇気は私にはないので、そうなった時には縁がなかったと思って諦めます。」
そう丁寧にお断りすると、担当者さんは、とても残念そうに、
「そうですか・・・。」
と言ったきりでした。
お部屋を見ないでも早い者勝ちで契約を受け付ける。
そもそも、そんな貸出方をしている家主さんってどうなのよ!
と思って調べたら、大手メーカーさんでした。
なるほど、自信があるのね。
でも、新築ではないし、モデルルームがあるわけでもないし、やっぱり見たいと思うのは人の常だと思うんだけど。
そんなことを心の中でぶつぶつ呟きながら、
やっぱり、内覧なしで成約を受け付ける家主さんの考え方とそれに追い打ちをかけるように煽る不動産会社の営業さんの姿勢にはどうしても納得ができず、結局は、営業さんに丁寧にお断りをしました。
もしかしたらそれは業界の当たり前なのかもしれません。
でも、それって、売り手(貸主)目線であって、買い手(借主)目線では全くありません。
大手メーカーさんがそんなことをしていることにガッカリしたし、そこに何の疑問も抱かずに「お客様のために」と平然と言う不動産会社の営業さんにも大いにガッカリしたのです。
一体何がお客様のためなのか。
自分たちの論理、古くからの慣習、業界の都合など(もちろん自分の営業成績も)はいったん横において、あくまでもお客様の立場で考える。
不動産業界に限らず、私も肝に銘じたいと思います。