かつて、私はかなり強烈な「べき子」でした。
そして問題は、この「べき」を相手にも押しつけてしまうこと。
しかし、今は「べき」子から卒業できていると自負しています。
では、なぜ私は「べき」子から卒業できたのか。
それは、最初からべき子を卒業しようと思ったのではなく、
あることをした結果、べき子を卒業できたのでした。
メンバーに色々な事を強要してしまうのは、
私にかなりの「べき」があるということに気がついたのは、
自分のマネジメントに悩み始めてずいぶん経ってからでした。
当時、自分は「べき子」であるという自覚は殆どなく、
それが「普通」だと信じて疑っていませんでした。
まあ、誰だって人はみんな、自分が基準であり、
「自分は普通」であり、相手がおかしいという、
なんとも自分勝手な生き物です。
ですから、私の「べき」が通じない他者はおかしな人だと思っていました。
本当に、傲慢な自分勝手な私だったのですね。
自分がかなりのべき子だと気づいたのは、
たまたま受けたアンガーマネジメントの講座がきっかけでした。
そこで、自分の「べき」を考えるワークをした時、
他の参加者と比べて、私はかなり強烈なべきの持ち主だと分かり、
ショックを受けたのを憶えています。
私は強烈なべき子である。
だから、メンバーに対して許せない事や我慢できない事の許容範囲が
他のマネージャーよりもだいぶ狭く、
また、自分の価値観を押しつけてしまうのだ。
自分のマネジメントの悪因がわかったような思いがしました。
このべき子を何とかすれば、
私もいっぱしのマネージャーになれるかもしれない。
でも、どうして私はこんなに人並み外れた強烈なべき子なんだろう。
なぜ・なぜ・なぜと、何度も自問自答を繰り返しました。
どうしてべき子なんだろう・・・・
⇒ 立派で人に認められる人間でなきゃいけないから。
どうして立派な人間じゃなきゃいけないの?
⇒ そうでないと母に認めてもらえないから。
どうして母に認めてもらえないの?
⇒ お姉ちゃんよりも全然劣っているから。
どうしてお姉ちゃんより劣っていると思うの?
⇒ 子供のころからお姉ちゃんはすごくて、
私は全てにおいて劣っていて全然ダメダメな子だから。
そう!私は物心ついた頃から
「自分はダメ子」という考えが潜在意識に強く根付いてしまい、
その結果、実は、人並み外れて自己承認が弱いということが分かったのです。
全ての根本原因、真因はここにあったのです。
ブラックマネジメントだったわけも、
ガンダムスーツを何重にも着込んだのも、
剣を持って闘って自分を大きく見せようとしたのも、
原因は極端なまでの自己承認のなさだったのです。
そこからは、
「ありのままの自分=凸凹で完全でない、それでも愛すべき自分」を
まるごと受け入れるよう、様々な努力をしました。
(これについて話すと長くなるので、また改めて)
すると・・・・
自分を受け入れることができればできるようになるほど、
べき子の顔は影を潜め、いつの間にか、べき子から卒業できていたのでした。
今振り返ってみると、べき子時代は苦しかったな・・・。
そんな風に思います。
べき子から卒業できたおかげで、自分でも驚くほど気持ちに余裕ができました。
何より、楽に生きることができるようになったと思います。
無限の可能性を秘めたあなたへ
「べき・べき・べき」とがんじがらめになっていませんか?
あなたに「べき」がまとわりついていたとしたら、
どうやってそれを手放しますか?