今年も熱い熱い甲子園がやってきました。
過去の大会に出場した先輩からのメッセージという一コマで、昨夏出場した高知商業 山中大河キャプテン(当時)の言葉が胸に響きました。
山中選手は先天性四肢障害で生まれつき右手の指が2本しかありません。
野球が大好きで名門 高知商業に入るも、周りの選手はみんな自分より上手い。
普通に競っても技術ではかないません。
そんな中、山中選手が考えたのは、「生まれ持ったものだから仕方ない。自分にできることは何か?」でした。
そしてたどり着いたのが「チームの雰囲気を作ること」でした。
「たまたまその役割の人がいなかった」と当然のように語る山中選手ですが、そんな風に考え方を切り替えるまでには多くの葛藤があったことと思います。
「自分はハンディがあるからどうせ無理なんだ」と自分ではどうしようもないこと(変えられないもの)に拘るのではなく、見事に考え方を切り替え、行動を変えています。
本当に素晴らしいですね。
山中選手はキャプテンとして甲子園に出場し、打席に立ったり守備についたりすることはなくとも3塁コーチとして仲間をめいいっぱい鼓舞し、暑い夏を過ごします。
そんな山中選手に応えようと、大量リードを稼いで何とか山中選手を打席に立たせようと奮起する仲間達。
山中選手が甲子園の打席に立つことはできませんでしたが、3塁コーチとして声を張り上げて体を大きく動かしながら仲間を応援し、時にマウンドに駆け寄って声を掛けるその姿は、試合でファインプレーをしたり点を取ってチームを引っ張ることはできなくとも、チームの雰囲気づくりという、チーム作りで最も大切でその根幹となる土壌づくりに自らの役割を置いた、誰もが自分たちのリーダーとして認める素晴らしいキャプテンの姿でした。
「思うようにならないことはたくさんある。その中で、今、自分にできることは何か?」
山中大河さん
素晴らしいメッセージをありがとうございます!