自分たちで「よし!やろう!」と自発的に始めたチームミーティングが
いつの間にか尻すぼみになって、行われていないことに気がついたマネージャー。
もしあなたがこのチームのマネージャーだったらどうしますか?
「自分たちで決めた事なんだから、ちゃんとやれよ!」
と行動を促す。
自分たちで気づいてまた始めるまで言わないでおく。
私ならこのどちらでもありません。
「ミーティングが行われていない」という事実を認識しているだけで、
なぜ行われていないのかの真因を確認できていないからです。
自然消滅なのか、もう必要ないのか、
ミーティング以外の別の手段でまかなえているのか、
何か支障が生じてしまったのか、
「ミーティングが行われていない」という事実に対しても
その理由は様々考えられます。
「だいたいはこんなところだろうな」とおおよその見当はついていても
こちらの見立てが正解かどうかは分かりません。
彼らの認識は全く別のところにあるかもしれません。
もしかしたら、メンバーの間でもその認識はまちまちかもしれません。
ならばどうするか。
私なら、そのまんまストレートに確認します。
「この頃、ミーティングはないの?」
「やらないの?」と訊くと「やれよ」の裏返しに取られるかもしれないので、
「ないの?」と敢えて言います。
あなたたちはミーティングやらないの?
なのか、
ミーティングはないの?
なのか、ニュアンスの問題ですが、
これ、結構大切だと私は思っています。
主語がどこにあるのかで、
実は、問われた方の印象がずいぶんと違うことがあるからです。
まずは理由を知る。
「やっていない」という表面上の事実しか見ていないだけで、
成されていない確かな真因を確認できているわけではないのです。
彼らなりの理由があって、「今は必要ない」「しばし休憩」
と考えているかもしれません。
「ミーティングはやったほうがいい」
はマネージャー側の一方的な思いであり、
彼等には彼らの考えがあるのかもしれません。
(全くないかもしれないですけどね。)
たった一つの事象。
その小さな事象も、それは表面上目に見えていることでしかなく、
その水面下には、こちらが気がついていない何かがある(かもしれない)
ということを決して忘れてはいけません。
そうそう! 一番避けたい事。
それは「何も言わないでおく」という選択です。
確固たる理由があってその選択なら良いのです。
でも、この場合の、真因が明確でないにもかかわらず
「しない選択」をするのは、
一見、メンバーの自発性を重んじる良い選択に思えますが、
それはマネージャーの怠慢だと私は考えます。
する選択としない選択 これは正しく行わなけれはいけませんし、
する選択をしたならば、
いかに効果的にそれを行うのかを考えることが必要です。
マネージャーって本当に面倒くさい!
もとい、
自分の人間力を鍛えることができる、実にありがたい役割だと思います。