先日、戦略人事コンサルタントとして関わっているクライアント企業ご担当者様から、
大阪支店で組織開発のプロジェクトが大成功を収めた と、
満面の笑みでご報告いただきました。
初めての取り組みにもかかわらず、予想以上の成果が出たことに驚いたご担当者様。
「なぜ、こんなにうまくいったんだと思いますか?」
すると、ご担当者様は少し考えてから、こう答えました。
「大阪だったから。」
「……どういうこと?」
「他の拠点だったら、『何これ?』『意味あるの?』って疑う空気があったと思う。
でも、大阪は違った。
『とりあえずやってみよう!』『どうせやるなら楽しもう!』っていう文化が根付いていて、
純粋に取り組んでくれた。それが全てだと思う。」
私は、この言葉に深く頷きました。
組織開発において、
「やってみよう!」という前向きなスタンスがあるかどうかは、成果を大きく左右する。
どんなに優れたプログラムでも、受け入れる側のマインドが閉じていれば、
その効果は半減するのです。
組織開発がうまくいく組織・いかない組織の違い
組織開発が成功するチームと、なかなか成果が出ないチーム。
その違いは何でしょうか?
✅ 成功する組織の特徴
- 「とりあえずやってみよう」 というオープンな姿勢がある
- 失敗を恐れず、学びとして活かそうとするマインド がある
- プロセスを楽しむ 文化がある
❌ 成功しにくい組織の特徴
- 「これ、本当に意味あるの?」と懐疑的な雰囲気 から始まる
- 「失敗=評価が下がること」と考え、守りに入る
- 変化に対して慎重すぎる
では、どうすれば 組織開発がうまくいく組織の特徴をつくる ことができるのでしょうか?
組織開発を成功させる3つのポイント
①「まずやってみる」文化をつくる
最初から完璧な組織開発なんて存在しません。
「とにかく一度やってみよう!」という 実験的なマインド をチーム全体に根付かせることが大切です。
上層部が「意味あるの?」と疑う姿勢を見せると、現場も萎縮してしまいます。
まずは、リーダー自身が 「試してみよう!」とポジティブに関わる姿勢 を持つことが重要です。
②「失敗=学び」と考えるマインドセットを醸成する
今回の大阪支店の成功の裏には、こんな気づきもありました。
「失敗してもともと」
プロジェクトを進めるご担当者様自身が、
最初から 「もし失敗しても、学びが得られる」 というマインドセットで取り組めたことで、
神経質にならず、伸び伸びと動けたのです。
組織全体に 「失敗=評価ダウン」ではなく、「失敗=成長の機会」
という考えを根付かせることができれば、挑戦しやすい環境が生まれます。
③ 「受け入れる力」を高める
組織開発の成功は、プログラムの優劣ではなく、受け入れる側の姿勢 に大きく左右されます。
導入する際には、メンバーが 「やらされている感」 を抱かないようにすることが大切です。
- 目的を共有し、納得感を持たせる
- 参加者の意見を取り入れながら進める
- 「変えてやる」ではなく、「一緒に変わる」意識を持つ
こうしたポイントを意識するだけで、組織開発の成功確率は格段に上がります。
組織開発の成果は、文化が決める
大阪支店の成功の理由は、文化として「やってみよう!」の精神が根付いていたから でした。
逆に、変化を受け入れず、「本当に意味があるの?」と疑ってばかりの組織では、
どんなに優れた取り組みも実を結びません。
もし、組織開発を成功させたいなら、まずは 「どんな文化をつくるか?」 を考えてみてください。
文化を変えることができれば、組織開発の成功は、もう目の前です。