マネジメント・リーダーシップ

メンバーが仕事を面白くするために上司ができること

仕事の成果=決定の質 × メンバーの納得度

決定の質とは、戦略・戦術・計画等、メンバーの納得度とは、モチベーション、やる気、コミット具合等 をさします。「仕事だからやれ!」という昭和的発想では、メンバーの高い成果を望むことは難しいです。確かに、仕事の「やりがい」や「働きがい」はあくまでも自分で見つけて感じるもので、人から与えられるものではありません。しかし、見つけることができないメンバーに対して、もやもやしているメンバーに対して、「やりがい」や「働きがい」を見つけるサポートをすることができます。

働きがい、生きがいは、10人いれば10通り。一人一人が違います。

どんなことにワクワクするのか。どんなことに喜びを感じるのか。まさに千差万別です。
他人が「え~???」と感じるようなことであっても、自分が楽しければ、やりがいを感じればそれで良いのです。他人からとやかく言われる筋合いのものではありません。
「やりがい」「働きがい」「生きがい」というのは自分自身で創り上げたものに対する感情。すなわち「幸福感」であり、他人から与えられたものに対する感情、
すなわち「満足感」ではありません。

例えば、給与が高いとか、福利厚生が整っているとか、昇進の機会があるとかというのは、すべて他人から与えられたものであり「満足感」。人は、満足にはすぐに慣れてしまう傾向があり、その状態に慣れてしまうと、いつの間にか、かつては満足していたはずの状態に不満を抱いてしまいます。ですから、常にさらなるものを求めてしまい、それがうまくいかないと不満を抱いてしまうのです。
一方、幸福感という自分で創り上げたものに対する感情は、その都度、自分の内面から湧き上がってくるものなので、他人がどうかは関係ありません。あくまでも主体は自分なのです。他人によって影響される満足感を求めるのではなく、自分でコントロールできる幸福感を自分で求めるのです。

「会社が何をしてくれるか」ではなく「この会社で自分は何ができるか」

この考え方が、仕事におけるやりがいや働きがい、すなわち幸福感に繋がります。
仕事ですからあくまでも業務目標はついてきます。この業務目標にがんじがらめに縛られるのではなく、業務目標の達成を目指しながら、業務の範囲内で自分のやりたいことをやる。
仕事を面白くする=会社の目標 × 自分のやりたいこと
これこそが、仕事を面白くする、幸福感を感じることができる働き方なのです。

会社や上司がサポートできるのは「メンバー自身がやりたいこと」を見つけるお手伝いをしてあげる、メンバーのやりたいことを理解し、仕事の場面でチャレンジできるような機会を与えてあげるなどがあります。
「やりたいことは特にありません。」というメンバーに対しても、小さなことでも良いので、その人が楽しい、嬉しいと思うことをきっかけに、何がしたいのかを考えてもらうお手伝いを上司ができればそこから何かが始まります。

会社は、会社が与える「社員満足度」のみを追求するのではなく、社員が自分で創り上げ感じる「社員幸福度」について考える必要があるのではないでしょうか。「働くって面白い!」と幸福感いっぱいの社員が増えたなら、きっとその会社の未来は輝かしいものに違いありません。

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