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あるがままを受け入れる

花粉の季節です。年々、薬やマスクの性能が向上していることもあり、昔に比べると随分と楽に過ごせるようになりました。

30代半ばで花粉症デビューしましたが、最初の頃は「風邪気味みたい。花粉症じゃないよ。」と強がっていました。花粉症はみっともないような気がして、自分で自分をごまかしていました。「私は花粉症じゃない。」と。

薬も飲まず、マスクもせず、だんだんと症状は悪化。春爛漫のお天気の良い日、千葉のゴルフ場にいましたがそれどころではありません。涙と鼻水と絶え間ないクシャミ。おまけにひどい頭痛。誰が見ても立派な花粉症です。ゴルフどころではなく、途中でリタイア。ついに認めざるを得ない状態に追い込まれました。それ以降、しっかりと対策をしたこともあって、あのゴルフ場での地獄の苦しみは二度と味わっていません。

 

40代半ばで手元の文字が見えづらくなりました。同い年の友人が40歳を過ぎて直ぐの頃、「もう老眼が始まった~」と投げていたので、ついに私にも来たかと腹をくくりました。

さっさとリーディンググラス(決して「老眼鏡」とは言いません!)を作り使い始めました。お陰で快適に仕事をすることができました。

一方、同世代の男性上司が「A4サイズのレポートの文字が小さくて見えづらいので拡大するように」と若手社員に指示をしているのを頻繁に耳にしました。

「そろそろメガネかけた方がいんじゃないですか。認めちゃった方が楽ですよ~」と私が突っ込むと、

「絶対に認めない!自分が老眼鏡だなんて、受け入れられない!」とおっしゃるのです。

ちなみにその男性上司は誰が見ても立派な花粉症ですが、マスクもしないし薬も飲みません。やはり、「受け入れられない!」のだそうです。

 

花粉症も老眼も素直に認めて対策をすれば、その方がはるかに楽ちんです。自分のウイークポイントを告げることによって、周囲のサポートも得られやすくなりました。

そんなことを思いながら、ふと自分自身を振り返りました。

花粉症や目の衰えは比較的簡単に受け入れられた私ですが、仕事においてはなかなかありのままの自分を受け入れられずにあがいている自分がいました。

例えば、「マネージャーなんだからメンバーより仕事が出来なければいけない。メンバーより知識が豊富でなければならない」という考えです。

マネージャーだからって完璧である必要はないのに、知らないコト、できないコトをさらけ出すことが出来なくて、一人勝手に苦しんでいる。挙句の果てに、自分ができないコトをうまくできるメンバーに嫉妬して、マネージャーとしてあるまじき意地悪をしてみたり・・・。マネージャーのくせにそんなことも知らないのかと舐められないようにと、誰もそんな態度を取ったりしないのに変に肩肘張ってみたり。

 

仕事人としての「あるがまま」を受け入れていなかった当時の私は、振り返ると本当に悲惨の一言につきます。

マネージャーだからと言って完璧である必要はないし、そんな人はいない。マネージャーだからといって全てにおいてメンバーより優れていなければいけないということはないし、そんな人はいない。

あるがままの等身大の自分を受け入れ、さらけ出し、リーダーのウイークポイントをメンバーに助けてもらうことで、より一層のチームワークが強化します。

 

 

花粉の季節になると「受け入れて良かった~」としみじみ思います。

そして、「完璧である必要はない」と自分に言い聞かせます。

肩肘張って自分を大きく見せるのは息苦しく無理があります。

あるがままの自分を受け入れる。すべては、そこから良い方向へ進むのだと思います。

 

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