私が参加しているある勉強会では、お互いがお互いにフィードバックをし合います。
年齢も職種も経験もバラバラの仲間。だから、普段とは異なる視点で返ってくるフィードバックは刺激にもなり、とてもありがたく感じます。
先日、その勉強仲間Aさんと話をしていた時、その場にいなかったBさんの話になりました。
「Bさんは、どうしてもいつも『〇〇が気になったんですけど・・・』とか『〇〇をもう少しこうした方が・・・』とか、上から目線で『指摘』することしかできないんだろう。他の人が確かにちょっと・・・、と思うような場合でも、そこから何かを学ぼうとか得ようとかいう考えはないのかしら?」と、Aさんが少し困ったように言いました。
彼女の指摘は至極もっともで、実は私もBさんのフィードバックはかねがね気になっていたのでした。
と同時に、話を聞きながら、「昔の私だったらBさんよろしく、ダメダメフィードバックしかしなかったかもな~」と思ったりして、心の中で苦笑いしたりもしました。
Aさんは続けます。
「誰がどんなフィードバックをするかで、その人の視点や考えの深さが分かるし、どんな表現を使うかで人間性も見えるわよね。ただ、良いところを見つけてあげようと無理矢理探して取ってつけたように言うのではなく、どんな言葉、表現を使って、どんな表情で相手に伝えるか。他人のフィードバックの仕方を見ているだけでも、すごく勉強になるし、その人となりが見えてきて面白いわ。」
Aさんの着眼点、モノの考え方に背筋がシャキンと伸びた思いがしました。
実は私は、勉強会での仲間へのフィードバックがあまり得意ではなく、いつも苦戦しているのです。
仲間は殆どが年上で経歴も立派な方達ばかり。そんな仲間にフィードバックするとなると、さすがに言葉も選ぶし気も使います。
しかし、Aさんはどんな内容のフィードバックをするかもさることながら、どんな風に伝えるかの細部に至るまで観察していたのです。全く、恐れ入り入谷の鬼子母神です。
先日の勉強会で、私がBさんにフィードバックを終えた時(それはかなり苦労したフィードバックでした)、それを受けてAさんが私にフィードバックをくれました。
「Bさんにフィードバックしている時の由佳さんの表情がとても良かったです」
そんな風に言われたことなかったので、とても驚きましたが、同時に嬉しかったのを覚えています。
あなたは常日頃、どんな風にフィードバックをしていますか?
実は、フィードバックする側の方が、人柄丸見えで相手からじっくり観察されているのかもしれませんよ。