あなたの会社も例外ではない「お家騒動」の影
会社の歴史を紐解けば、規模の大小を問わず、
どんな企業にも「お家騒動」や「後継者争い」のような、権力闘争の影が見え隠れするものです。
これは決して他人事ではありません。
むしろ、いつあなたの会社にも、そしてあなた自身がその渦中に巻き込まれる可能性もゼロではないのです。
もし今、社内で何かしらの不穏な空気を感じているのなら、
それは見過ごせない重要な兆候かもしれません。
当事者は「普通」のつもりでも…会社に及ぶ悪しき影響
権力争いの当事者たちは、もしかすると
「自分たちはあくまで公平に、普通に振る舞っている」と思っているかもしれません。
しかし、彼らが思っている以上に、その影響は確実に社内に浸透し、会社の空気を劇的に悪くします。
- 日和見主義の蔓延:
社員たちは、どちらの派閥につけば自分にとって有利か、どちらが最終的に勝者となるのか、
という損得勘定で動くようになります。
本来業務に注ぐべきエネルギーは社内政治へと向けられ、会社全体の生産性は著しく低下します。 - やる気の喪失:
「誰がトップに立っても、この状態が続くなら意味がない」
「頑張ってもどうせ評価されない」
と感じ、社員のモチベーションはどん底に落ちます。
「どうせ…」という諦めが蔓延し、新しい挑戦や現状改善への意欲は失われていきます。 - 社員間の争い:
上層部の対立は、部署間や社員間の不必要な摩擦や対立を誘発することもあります。
情報共有が滞ったり、協力体制が崩れたりすることで、組織の機能不全を招き、
最悪の場合、優秀な人材の流出につながりかねません。
最悪なのは「マイナスオーラ」に当事者が気づいていないこと
こうした悪影響の中でも、最も深刻なのは、
争いの当事者たちが、自分たちが出している「マイナスオーラ」に気づいていない、
あるいは見て見ぬふりをしていることです。
しかし、残念ながら社員たちはその全てに気づいています。
むしろ、経営層や管理職が思っている以上に敏感に、その不穏な空気を察知しているのです。
- 役員への信頼・信用の低下:
会社を導く立場にある者たちが、
会社の未来や社員の幸せよりも自己の保身や権力に固執しているように見えれば、
社員からの信頼は地に落ちます。
一度失われた信頼を取り戻すのは、並大抵のことではありません。 - 根も葉もない噂の流布:
公式な情報がない中で、社員たちは不安を解消しようとします。
その結果、勝手な憶測や作り話が社内に飛び交い、不必要な混乱や対立を生み出します。
こうした情報が事実と異なるとしても、社員の間に不信感が募り、組織はさらに不安定になります。
真のトップが持つべき視点
もしあなたが会社のトップを目指す立場にあるのなら、あるいは既にその一員であるのなら、
常に「自分の利」よりも先に「社員と会社のため」を考えるべきです。
「会社のために」という大義名分のもとに、自身の権力欲や個人的な利益を優先させる行為は、
結果的に会社を蝕み、社員の信頼を失わせる最悪の選択です。
真のリーダーシップとは、目先の権力争いに勝つことではありません。
社員が安心して働き、会社全体が同じ目標に向かって
一丸となれるような健全な組織の空気を作り出すことこそが、
あなたの、そして会社の未来を切り拓く鍵となるのです。
『組織を強くする実践知』
最新記事をメールでお知らせ!
✔ 無料
✔ いつでも解除OK
こちらから登録してください!
リーダー育成・組織開発の最前線から、あなたのビジネスを加速させる実践知を毎日お届けします。