マネジメント・リーダーシップ

正しい注意の仕方

「そんなんだからダメなんだよ~」
「だから失敗しちゃうんだうよ~」

メンバーに対してこういう注意をしていたら、完全にアウト!です。
これらは「今」と「過去」の両方を「否定」しています。

「そんなんだからダメなんだよ~」は、
「今、そういう風だから、過去においても今現在もうまくいかないんだよ」
という意味合いに取れます。
「だから失敗しちゃうんだよ~」は、
「今の行動・考え方だと、過去に失敗したように今度も失敗する(した)んだよ」
となります。

実際に、過去も今も失敗の繰り返し、同じ事を何度も言っているとしても、
注意は「その時」の事だけにして、過去を蒸し返してはいけません。

さらに気をつけたいのは、全く別のことまで引き合いに出して
ダブル否定してしまうことです。

「机の周り、もう少しきれいに片付けないと
またこの前みたいに資料紛失しちゃうよ。
そんな風にだらしないから成績上がらないんだよ。」

「一つ一つ、もっと丁寧にしないと、
またお客様からお叱り受けるよ。
そんないい加減だから、協力会社にも信頼されないんだよ。」

指摘をする時は、その時の事実一つだけにしましょう。
仮に、関連している事柄があったとしても、
あれも、これも、ではなく、その時の事実一つだけにすべきです。

これらを踏まえて改めるべきは、伝え方です。

「そんなんだからダメなんだよ~」ではなくて、
「今回の注意ポイントは何?」「そのやり方を選んだ理由は?」など、
場面に応じて言い方を工夫しましょう。

「だから失敗しちゃうんだよ~」は、
「自分の課題は何だと思っている?」
と修正ポイントを理解しているかを確認し、
もし分かっていないようなら、はっきりと指摘してあげましょう。

「ダメだ」「違う」など、ただ否定したり、
「どこがダメか自分で考えろ」と突き放すのではなく、
メンバーが「考えて学習する」ことができる注意の仕方、叱り方が
メンバーの成長を後押しします。

あなたの叱り方、注意の仕方一つで、メンバのやる気を奪うこともあれば、
成長の糧ともなるのです。
イラっとして乱暴な言葉を投げつけるのではなく、
どんな時にもメンバーの成長を心から願って
メンバーを勇気づける言葉を贈りたいものですね。

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