フィードバックとは、「I think」「I feel」など、自分はこう思う・感じるという事実を伝えることであり、「だからダメなんだよ」「もっとこうしたほうがいいんだ」などの「提案」や「ダメ出し」は不要です。
かたやアドバイスは、「こうすればもっと良くなるんじゃないかな」「ここは改めた方が●●にとって効果的よ」など、知識や経験に基づいた指摘・提案です。
例えば、私が作ったお味噌汁に対して、「パパにはちょっと味が薄いな。」とフィードバックくれるのが父。「だしの取り方が足りないのよ。」とダメ出しから始まり、出汁の取り方のウンチクを述べてアドバイスするのが母。
フィードバックの父の話は素直に受け入れられるのですが、アドバイスウーマンの母の話は、ムカッと来ることが多くあります。
自分では全くそのつもりはないのに「あの人、すんごい上から目線だよね」と他人から思われる人は、実は、アドバイス(&ダメ出し)がとても多い! のかもしれません。
もちろん、アドバイスを求めている人にとってはそれで良いのですが、例えばその相手がお客様だったり、一定以上、仕事の経験値があって自信もついてきている部下だったり、上司や先輩だったり、そういった人たちにアドバイスをした暁には、
こちらが良かれと思ってしたアドバイスであっても、「上から目線」とか「偉そう」「生意気」と思われてしまうかもしれません。
また、上司部下の間であっても、いつもアドバイスばかりしている上司には、部下は内心うんざりしてしまい、自分で考えることをやめてしまう傾向があります。上司の細かいアドバイス(という名の押し付け)を聞かなくてはいけないのなら、自ら考えたり工夫することをやめ、上司が言うとおりに行動したほうが、アドバイスの嵐に合わなくて済むからです。
フィードバックであれば、「じゃあ、どんな改善策を取ろう?」「もっとこれを効果的にするにはどうしよう?」など、メンバーが自分で考える機会を与えるのに対し、アドバイスではそれができません。
アドバイスばかりの上司は、本当に困った上司なのです。
フィードバックとアドバイスは違います。
あなたは困った上司になっていませんか?