「部下のKさんを上手くマネジメントできないNマネージャーに対して、
あなたならどんな質問を投げかけますか?」
こんなケーススタディを行いました。
・Kさんにミッションの趣旨を説明しましたか?
・あなたの上司に、このミッションについて具体的に確認していますか?
・Kさんとしっかりとコミュニケーションが取れていますか?
・Kさんとは普段、仕事以外の話もしていますか?
・Kさんの状況を確認してフォローをしていますか?
問いに対する参加者の皆さんの答えを受け、
Nマネージャーの立場になってそれらの質問を受けてもらいました。
すると、面白いように反応がありました。
「ムカついた」
「責められているような気持ちになった」
「『フォローしましたか?』と聞いているけど、
『フォローしてないんじゃないの?』みたいな
陰の気持ちが見え隠れする感じ。」
一生懸命考えた答え(質問)なのに、
その質問を受け取る側の気持ちになると、
受け取りづらい内容だったということに皆さん、自ら気づいたのです。
これは立派な体験学習(active learning)です。
私が「限定質問は相手を責めているようになる場合もあるので、
こういう場合は問いの立て方を変えましょう。」
などと100回言うよりもはるかに効果的です。
問題に気づいたなら、あとは、どう言えば相手は受け取りやすいかを
考えるです。
気づいたからこそ改めることができる。
ここで大切なのは、「自分(達)で気づいた」と言うことです。
押し付けられたコトではなく、自ら気づいたからこそ納得度が高く、
行動変化に自然と結びつきます。
私が正解を伝えるのではありません。
皆さんが確かな何かを手に入れるために、
その前提となる気づきを得るために、
そのお手伝いをすることが私の務めです。
そこに特別な仕掛けは必要ありません。
毎回毎回、人・現場としっかりと向き合い、
適時適切なやり取りが行えるよう、
それが私たちの仕事です。