マネジメント・リーダーシップ

「やる気を奪う上司」になっていませんか?3つの具体例と対策

「あの人は、僕らのやる気を奪う天才だ!」

もしかしたら、あなたの部下はあなたについて、こんな風に思っているかもしれません。

メンバーのやる気をアップさせたい。
気持ちよく働いてほしい。
メンバーの成長を願っている。

あなたのこんな気持ちに、嘘偽りはないはずです。
しかし、あなたの「ちょっとした言動」が、「そんなの嘘っぱちだ」とメンバーに思わせてしまっているかもしれません。

例えば!

メンバーが希望していたプロジェクトの参加や新たな取り組みの希望。
ちゃんと話は聞き、メンバーの希望も理解している。
それでも、それをかなえてあげることができない時、どのような説明をしていますか?
「今回は、ちょっとそれは難しいな。」
「今、その時じゃないから。」
あなたは、きっちり説明している「つもり」でも、メンバーが「理解」「納得」「腹落ち」していなければ、説明していないのと同じです。
メンバーは「わかりました」と口では言っても、心の中でも「わかった」となっているでしょうか?
「そんな説明じゃ、納得できない。あの人にはどうせ行っても無駄」と思っているかもしれません。

長い時間をかけて練り上げた企画立案。
それまでにたくさんの情熱と労力を注ぎ、あと一息というところ。
メンバーのプレゼンを聞いたあなたの一言が「よくわからない」「イメージできない」で、その企画がなしになってしまう。
ここまででなくとも、似たようなことはないでしょうか?
「よくわからない」「イメージできない」は、リーダーとしても管理職としても、全く論理的根拠に欠ける説明であり、このようなあやふやな表現で、メンバーの努力をなかったことにしてしまうなどは、あってはならないことです。
どの部分がどういう理由で理解できないのか。
何のイメージがわかないのか、その理由はどこにあるのか、何があれば良いと考えているのか。
そもそも、メンバーの方がはるかにクリエイティブで斬新なアイデアを持っていたならば、あなたがイメージできる範囲をはるか超えたところで彼らは考えているかもしれません。
それを、「わからない」で済ませてしまうのはいかがなものでしょうか。
「あの人の頭に中にある範囲のことしか、この会社ではできないのか」
こんな風にメンバーが感じてやる気を失ってしまっても、仕方がありません。

人事異動は、社員のやる気を上げるきっかけにも、下げるきっかけにもなります。
この異動について、何を基準に決めていますか?
異動とは本来、その社員の「次の次」までを見据えて考え行うべきものと考えます。
あの部署に欠員ができた。あいつができるから異動させよう。
これは組織の都合であって、社員からしてみれば大きな迷惑です。
もちろん、組織には組織の都合があり、致し方ない場合もあります。
その際、上司は当該メンバーに対して、説明を尽くしているでしょうか?
「お前しかいない。頼むぞ」
これは、説明でも何でもありません。
こんな話で「期待されていると思ってやる気になってくれる」と思っている上司がいたとしたら、それは大きな間違いです。
いえ、もしかしたら部下も一瞬は、そう思うかもしれません。
しかし早番、「自分はしょせん、組織にとって、コマでしかない」と思うでしょう。
彼らが抱いているキャリアビジョンに、その異動がマイナスになるのではなく、こういった面で必ず生きる。
遠回りに思えても、この点を意識して取り組むことで、こんな力がつき、それは君の将来にとって貴重な財産になるはずだ。
メンバーがそれを理解納得するまで言葉を尽くすことが必要です。

ちゃんと説明した。
フィードバックしている。
分かっているはず。

これは、あくまでも上司側の言い分であり、「やった」「できた」が「ちゃんとできた」ではない可能性を疑う目が必要です。

「あの人、やる気を奪う天才なんだよね!」
あなたが「関係性ができている」と思っているメンバーが、実はそんな風に思っているかもしれません。

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