2019年度の決算が終わりました。
この時期、私が注目するのは、PLやBSの内容もさることながら、
実はもっとシンプルなことです。
それは、会計システムに入力された数字や項目に
嘘や偽り、ごまかしがないか
ということです。
そんなこと、当たり前じゃない!
と思われるかもしれません。
確かに、20年近くお世話になったJ社では、
経理基準がとても厳密でチェック体制もしっかりとしており
嘘やごまかしなど、よほどお利口さんでなければできない感じでした。
しかし、その後に転職した会社はいずれも、いわゆる中小企業です。
(インフィニティは中小どころか、すこぶる零細企業です・・・)
社長や経理担当者の胸算用でいかようにもなろうというものです。
実際、ある時は、
社長が海外出張先でス〇リップに遊びに行ったものが「視察」と称して
領収書をねじ込まれたり、
お仕立て高級スーツが「撮影衣装代」と年間かなりの金額で経費申請されていたり、
社長の家族での高級レストラン会食が、打ち合わせ飲食に成り代わっていたり。
えぇぇぇぇぇ、それありですか?!
と言った内容のものがたくさんありました。
でもね、それってまさに公私混同。
会社の私物化に他ありません。
仮に社員がいない一人社長の会社であったとしても、
法人化した時点で会社は社長のモノではなく、
社会における責任を果たすべく存在する有機体です。
他人から指摘されて恥ずかしいと思うような経理処理をしたくはありません。
どこから見られても堂々と胸を張っていられる
そんな公明正大な内容でありたいものです。
これくらいならいいかな?
これだったらいけるかな?
金額の大小や勘定科目の入替の問題ではなく、
偽らず、ごまかさず、正々堂々と胸を張っていられる内容かどうか。
そこが何よりも大切です。
きれいごとと言われても構いません。
結局のところ、会計が美しいことと心の清廉さは比例すると思うわけで、
他はどうであれ、私は美しくありたいと思うからです。
いえね、そうは言っても誘惑はたくさんあります。
これくらいの金額だったら、私物購入でも経費でいけるんじゃない?
とか、
交際費枠余っているから、交際費に計上しちゃえ!
とか、悪魔のささやきが聞こえる時はたくさんあるのです。
でも~。
私はどうありたいのか。
目先の一瞬の誘惑よりも、清廉でありたい、堂々としていたい、
と私は思っています。
2020年度もスタートして早1月半。
服装の乱れは心の乱れ、
会計の乱れは心の乱れ、
と胸に刻み、楽しく明るく経済活動に励みたいと思っています。