誰だって変わることができる

執着を手放すには

どんな人にも「こだわり」や「大切にしているコト」はあり、
それが過ぎると執着となって、自分ばかりか周囲までも苦しめてしまいます。
そんな執着を手放したい。
でも、なかなかうまく手放すことができない・・・

そんな時には、まず相手、つまり執着の正体を知ることです。

例えば、かつて私はどうしても許せない相手がいて、
その人が取ったある行動にとても執着していました。
しかし、その事柄が許せなかったのではなく、
「自分が軽んじられた」「バカにされた」という思いに
執着していたのだと分かりました。

つまり、相手の存在や起こった事象と言うよりも、
私の内側にある「大切にされたい」「尊重されたい」という
想いが阻害された、その事実に執着していたのです。

これらは内省することによって気がつくことができました。

「今、私は何がイヤなんだろう?」
「何に怒っているんだろう?」
「何が悲しいんだろう?」

自分で自分の気持ちを深堀していって、これ以上はもう深堀出来ない、
という地点、「本当のコト」にたどり着くまで、進んでいくのです。

そうしてソコにたどり着いたら、次に大切なコトは、
その事実をきちんと受け止めることです。

「私は自分が大切にされなかったから、軽んじられたから嫌だったんだな。」
と、ただそのまんま、自分の気持ちを正直に受け止めるのです。


頑固にこびりついた汚れはいきなりゴシゴシたわしでこするのではなく、
お湯や洗剤でいったん緩めて、汚れを浮かしてからだと簡単に綺麗になります。
凝り固まった筋肉に、いきなりマッサージで強く押していくのではなく、
最初は表面の固まった筋肉を緩めほぐしていき、それから次に進みます。

執着を手放すのも同じです。
「事実を事実のまま受け止める」ことは
実は「緩める作業」なのです。
「執着を手放さなきゃいけない」と思っている時点では、
放そう放そうと言いつつも、ギュッと手のひらをキツク握りしめているのと
同じ状態で、それでは手放すことができません。
そうではなく、「私、大切にされたかったんだ。そうじゃなかったから嫌だったんだ。」
と事実を受け入れることは、固く握りしめた指の力を抜いて、
次に手のひらをそっと開く、その準備段階に入るのと同じことなのです。

まずは相手の正体を知る。
そして、手放すためには緩める。

そうすることで、必ず執着を手放すことは可能です。

あなたには今、手放したい執着がありますか?

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