会議の場で「腹落ちしました!」と言っていたのに、
実査には行動が伴わず、
実は腹落ちしていなかった(できていなかった)
ということはよくある話です。
腹落ちとは、
耳や目から入った情報が「頭で理解」し、
その後、体を通って「心でも受け取り」、
それらが腹にストンと落ちて納得した
ということです。
つまり、「納得できた!」ということであり、
そこには「理屈でわかる」と「気持ちで受け止める」
の両方ができて、初めて納得できているということです。
多くの場合、理屈でわかった段階で腹落ちしている気になっており、
「腹落ちしました!」と言ってみるものの、
心底、気持ちで受け止め切れていないので、
実際の行動にはなかなか移ることができず、
また、仮に行動が取れていても、気持ちが前向きでない場合、
それらの行動が促進できないという状況になります。
では、「腹落ちしました!」が本当か否かを
どうやって確かめれば良いのでしょうか?
それは、「自分の言葉で語ってもらう」ことです。
例えば、下期予算達成のためには
どうしても難しいプロジェクトXをやり遂げなければいけない。
理屈はわかる。
わかりました!頑張ります!
ではなく、
プロジェクトXをやり遂げる自分なりの意味や意義
それを成すことで得られる自分やチームの成長は何か
具体的にどのような困難が予想されて、
どのようなリソースが必要で、
どのように計画に移して実行されることが好ましいか
など、その人の言葉で語ってもらうことです。
具体的な説明が不十分であっても
戦略戦術的に練られたものでなくても全く構いません。
大切なことは、説明された表現をそのまま使って立派な言葉で語るのではなく、その人の言葉・表現で語られれている事、
気持ちがそこへ向かっているかという事です。
どのような事柄も、頭での理解だけでは不十分であり、
腹落ち感、すなわち心からの納得があって初めて、
行動に拍車がかかるというものです。
「腹落ちできた?」と確認するのではなく、
「自分の言葉で言ってみて」と相手の表現で語ってもらいましょう。