マネジメント・リーダーシップ

上司の失敗経験がメンバーを救う

「こうやったら上手くいくよ」
「こうやって乗り越えたんだ」

なかなか成果が上がらないメンバーに
何とか頑張ってもらいたいと思い、アドバイスするあなた。

しかし、あなたが一生懸命話せば話すほど、
メンバーは自分を追い詰めてしまうかもしれません。

上手くいっていない時は誰であれ、
なかなか気持ちが前を向きづらいものです。
そんな時は、リセットする、リラックスするなどが必要です。

あなたが話すべきは、「こうやったら上手くいく」ではなく、
「実は私もこんな大失敗をやらかしたことがあったんだ」
という、あなたの失敗経験です。

私は、マネジメントにおける失敗では他人に負ける気がしません。
今ではそれが私の宝です。

コーチングや研修時に、
「いや実はね・・・」と過去の引き出しから色々な失敗経験が飛び出します。

その一番の効能は、聞いている人がリラックスできること。
「そっかぁ。自分を追い詰める必要はないんだ。」
と自然体になれることです。

あなたが自分をどう見ているかは別として、
メンバーから見たとき、
「マネージャーもしんどい時があった」
「マネージャーでさえとんでもない失敗をしていたんだ」
とわかることで、それが大きなエネルギーに変わります。

新たに新入社員を迎える際の所属長メッセージでは、
所属長の皆さんに必ず私が訊ねることがあります。
「若いころの一番の失敗を教えてください」

皆さん照れながら話をしてくれますが、
それを聞いている新入社員の皆さんは大まじめに聞いており、
それと同時に緊張が少しほぐれ、
「頑張るぞ」とエネルギーが満ちてくるのが傍目にもわかります。

上手くいっていない、なかなか結果が出ないメンバーには
あなたの失敗経験をどうぞ惜しみなく披露してあげてください。

人は成功体験よりも失敗から学ぶことのほうが多くあります。
あなたの失敗談がメンバーを助けるなら、
恥ずることなくどんどんと差し出しましょう。

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