音楽業界ではレコードやカセットテープの音の柔らかさが見直され、若者を中心に流行が起きています。フイルムカメラや将棋の人気、手帳の復活などもそうです。
デジタル時代で育ってきた若者たちがアナログに目を向けつつあるようです。
アナログ時代に育ってきた私たちから見ると、それは「アナログへ回帰」なのですが、彼らから
するとアナログは新しいもの。ですから「回帰」ではなく「突入」なのかもしれません。
時代がデジタル化して便利になる一方、人と人とのつながりが希薄化しているようで、特に営業というお客様との「濃い」関係性を大切にしてきた私にとっては、「今のやり方」がずっと馴染めないでいます。
基本のやり取りはメールが中心。とても無機質な感じがして寂しい感じがするのです。
お相手の時間や手間を奪わないように気をつけながら、ぬくもりのあるやり取りができないものかと、日々考えています。
お葉書やお手紙を出す時には自らが必ず直筆で心を込めて書く。
電話でお伝えした方がlittele betterの時は、迷わずメールではなく電話をかける。
お詫びや御礼の時だけでなく、日常においてもぬくもりのあるやり取りを心掛けるようにしています。
その一環として、インフィニティで月2回発行しているInfinity Magazineの封筒宛名を、今回は印刷ではなく、すべて手書きで行いました。お一人お一人のことを思い浮かべながら、拙いながらも丁寧に心を込めて書きました。
他の仕事もしながらでしたが、数百通の宛名を一人で書くには3日間かかりました。ペンを1本使い切りました。
宛名が書かれた封筒にMagazineを入れながら、それぞれの方達への私の想い(心)も一緒に入れました。
目に見えない「想い」を届ける。本当に難しいことです。それでも、メルマガのようにボタン一つで大容量一斉送信するのではなくふ、一つ一つ手作業で封に糊付けし、季節の切手を貼り、それら一連の作業すべてに心を込めることで、封書を手にしたお客様に「何か」が必ず届くと信じています。
人の心の奥深いところに踏み込んだプログラムをお届けしている我が社だからこそ、日常の小さな事柄も安易にデジタル処理してしまうのではなく、アナログにこだわりたいと考えています。
人の心はデジタル処理にはとても不向きです。だからこそ、時間をかけて、気持ちを込めて、アナログ的にかかわることを大切にしたいと思います。