マネジメント・リーダーシップ人間力

メンバーの信頼を失うのは、平生に問題があるからです

メンバーが上司を信頼できない、尊敬に値しないと感じるのは、特別な場面に限りません。日常のふとした上司の言動がメンバーにショックを与えることの方が多いのかもしれません。

例えば、メンバーが「これは大変」「何とかしないと」と彼・彼女なりに一生懸命考えて上司に相談もしくは上申した時、上司のこれまでの経験や価値観から「大慌てしなくても大丈夫」という判断が、「大げさだよ」「大したことないんだから」と意図せずしてメンバーの言動を否定するものになっていたとしたらどうでしょう。
メンバーはお客様第一を考えてモノを言っているところ、上司は会社の利益や場合によっては上を見ての返答になっていたらどうでしょう。

この時メンバーの反発があれば、上司は自らの言動を振返る気づきを得られるかもしれません。しかし、メンバーが上司に対して静かにシャッターを下ろしてしまったら、上司は全く気づかないうちにメンバーの信頼や尊敬を失い、ひいてはチーム運営に支障をきたす、メンバーの成長を阻害する要因に自らがなってしまうこともあるのです。

これを防ぐには、どんな時にも「相手の関心に関心を持つ」ことです。
上司にも都合があり、忙しい時、懸念事項で頭がいっぱいの時、しんどい時などあるでしょう。しかし、メンバーの話を聞く時には、それがどんな時であっても、もしかしらメンバーの取るに足らない発言であったとしても、「聴く」ことに集中することです。そして、相手の関心に関心を持ち、相手の関心を否定せずに発言することです。

信頼は小さな積み重ねの上に成り立つものであり、大きな事柄で一度に生まれるのは稀有と言っても良いでしょう。もし、あなたがメンバーから信頼を得られていないと思うなら、それは成果が出せていないとか、とんでもない暴言を吐いたことがあるとか、そのような事ではなく、あなたの日常、平生のあり方こそを見直すことをお勧めします。

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