「上司を潰すのなんて簡単だ!」
と穏やかに、しかし、
冷たい口調で昔話を始めた研修受講生(部長さん)がいらっしゃいました。
「部下が上司を潰すのなんて、実は簡単なんですよ。
僕らが仕事をしなければいいんだから。
そうすると全く結果が出ない。
上司はマネジメント失格、
成果を出すことができない人間として評価を受けます。
実際僕は、上司を潰したことありますよ。」
自分の評価を全く気にせず、
自分が仕事をしない捨て身のやり方で上司の評価を下げようとするとは、
よほど上司のことが嫌い、
いえそれ以上の感情だったのだと推察しました。
そして、その受講生は話し続けました。
「本来上司とは、会社から大切な社員を預かっている。
自分のチームが成り立っているのは部下一人一人のお陰なのだから
部下に感謝し、部下が働きやすいよう気を配ることが
最低限のマネジメント。
ところが、俺様的な上司も中にはいて、
部下に感謝するどころか、
俺様のお陰でこの部署は成り立っているんだから
俺様のモチベーションを下げるような働き方をするな
もっと俺様が仕事をしやすいように部下は気をつけろ
みたいなことを言うんです。
表立っては立派なことを言っていますが、
言っていることとやっていることは、ある意味真逆。
こんな人は管理職であってはいけない
と思い、仕事を全くしなかったんです。」
「メンバーに感謝している」と口では言っても
実際の行動や普段の発言から、
本心ではそうは思っていない、メンバーは仕事をするコマ、
ぐらいにしか実はとらえていない上司は
実はとても多いです。
上司はポジションパワーを持っていますが、
部下だっていざとなれば
「窮鼠猫を噛む」と反乱することはできるのです。