マネジメント・リーダーシップ組織開発

正解がないからこそ楽しもう

「〇〇はした方が良いのですか?」「こういう場合、〇〇はダメなのですか?」

私たちは、〇✕の二者択一で物事を判断する思考のクセが付いてしまっているので、つい良いか悪いかで物事に白黒つけたくなってしまいます。

こんな時、私が受講しているOD関連プログラムの先生からの回答は決まっています。

「何が正解で何がダメとかはありません。〇〇をするとき、どういう意識でそれをするか。しっかりとその意味・理由をこちらが自覚した上で行うことが大切なのです。しない理由も同じです。何となくやった。何となくやらなかった。そうではなく、するにもしないにも、そのことに対して自分の中で明確な意味付けができているのならば、その選択があなたにとって良いのです。」

つまり、人の育成や組織活性化において、「これが絶対に正解というものはなく、その都度自分の頭で考えて意味付けをして行動しなさいよ。」ということなのです。

私は感覚で行動してしまうタイプなので、「意味・理由を自分の中で明確に」と言われるとすごく戸惑います。そんこといちいち考えてないよ。そう感じたからそうしただけなんだけど、と。

しかし、物事の判断に迷った時、先生の言葉を思い出し考えると、判断に迷うことがなくなりました。それは、自分の中でそれをする(又はしない)理由が明確に意味付けできない時は、その行動は選択しないという基準ができたのです。

 

人の育成や組織活性化にまつわる事柄には絶対的正解がありません。世の中には「こうして部下を成長させた」「こうしてチームを導いた」などの成功事例が山ほど溢れていますが、あくまでもそれらは「事例」なのです。それをそのままそっくり真似したからと言って、自分のメンバーやチームに当てはまるとは限りません。当たり前の事なのですが、100人いれば100通り。100組織あれば100パターンなのです。Aさんの正解がBさんへ通じるとは限らないし、X社での成功事例がY社で使えるとも限らないのです。

 

そう考えると、何が正解かを覚えておくのではなく、どう考えるかの考え方をより磨くことに力を入れなければと思うのです。いくつかの正解パターンをパズルに当て込んでいくのではなく、その都度正解を作っていくとでも言うのでしょうか。真剣に取り組めば取り組むほど、かなり骨が折れるものです。しかし、だからこそ面白い、やりがいのある事なのだと感じています。

 

だって、パズルを当てはめるだけの単純作業なんてつまらないじゃないですか。どんどん自分で無数の正解を1つずつ創り上げていく。その結果として自分のメンバーやチームが成長していく。だからこそマネージャーって大変だけどやりがいのある役割なのだと思うのです。

 

マネージャーの皆さん、どうぞ世の中に溢れている「正解」に偏らず、とらわれず、こだわらず、メンバーの育成とチーム活性化の取組みを楽しんでください。

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