日経新聞のスポーツ欄に連載されている三浦知良さんのコラムはいつも楽しみに読んでいます。
「サッカー人として」というタイトルで語られているその内容は、サッカーという枠に留まらず、企業人として、また人間としても大いに通じるところがあり、学ぶべきところがとても多いからです。
昨日9月29日の朝刊には「リーダーのあるべき姿」というタイトルでの掲載でした。
とても心に響いたのでその一部をご紹介いたします。
プレシーズンの鹿島との練習試合。小笠原満男選手が休むことなく周りを鼓舞し、同時に励ましていた。優勝も、それを逃す経験もした選手が率先して行動して声を出す。ああいう存在がいるから鹿島は強いんだ。
(中略)
20歳のヒデ(中田英寿氏)は当時から指示されずともすごく高い要求を周りにしていね。衝突も辞さず、物おじせず、言うべきことは言う。おのずとリーダーシップを発するというか。
練習での声については「とにかく出し続けることで、やがて意味ある意見も出せるようになる」という見方もあるみたい。
(中略)
文句も言わぬイエスマンの選手が、腹の中では「負けて、この監督が早く辞めないかな」と思っていないとも限らない。逆に要求の高い選手は、それだけ真剣に突き詰めていることが多い。煙たいくらいの選手の方が、監督と同じくらいチームの勝利を考えていて、頼りになったりもする。
自己本位に見えても勝つために言える人。それもリーダーのかたちです。
声高に意見を主張する人を煙たがって、イエスマンだけを周りに置いていませんか?
みんな従順に飼いならしてメンバーの声を封じ込めてしまっていませんか?
メンバーの声を出させるようなリーダーでなくてはいけません。それが煙たいくらいにうるさくても。
また、年齢やポジションには関係なく、誰もが声を出せるような環境を作らなくてはいけません。それがチームの勢いに繋がるのです。
キング・カズのコラムからは本当にいつも、多くの学びが得られるのでした。