マネジメント・リーダーシップ

あなたの部下は「どこでも輝ける」か?個性を伸ばすマネージャーの真髄

ある企業で、業績不振によりグループ子会社は解散することになりました。
子会社社員は、ほんの一部の人が親会社に転籍できる以外は、
大部分の人が解雇と決まりました。

役員のAさんは、
「どこへ行っても通用する人材に、社員を教育できていなかったことが何よりも悔やまれる」
と、唇を噛みしめながらお話しくださいました。

マネージャーの役割(使命)は結果(業績)を出すことではない。
社員を成長させることだ。
結果は、成長の結果ついて来る。
結果を出せなかったことが残念なのではなく、社員の成長を促すことができなかった。
今の時代に通用する人材、どこに行っても通用する人材を育てることができなかった。
だから、結果も伴わなかった。

Aさんが本当に言いたいことはこういうことです。

どこへ行っても通用する人材。

彼がいると、自然にチームの雰囲気が前向きになり、皆同じ方向を見ている。
彼女のお陰で、ピリピリした雰囲気でも、
それまでのコンフリクトがなかったように穏やかな雰囲気になる。
いつも突飛と言えるほどに奇抜なアイデアをどんどん出してくれるので、
それがチームのイノベーション的発想の源になっている。

おそらくそれは単に知識やスキルのことではなく、
コミュニケーションだったり、チームへの影響力だったり、
問題発見力や柔軟で幅広い思考力だったり、
いろいろなことを指すのだと思います。

それらに加えて、AIリテラシーやデータドリブンな思考力、
リスキリングやアップスキリングへの意欲など、
現代において特に重要視されるスキルやマインドセットなども必要要素かもしれません。

自分の会社がなくなった時のことを想定して人材育成をする企業はないでしょう。

しかし、不幸にもそのような時が来た時に、
「我が社の社員はどこへ行っても勝負ができる」
「安心して次へ送り出せる」
と自信を持って言えるということは、
すなわち「我が社の社員は他社の社員に勝るとも劣らない」
と胸を張って言えるということではないでしょうか。

個人個人それぞれの強みの総和で
勝負をしていかなければ時代に拍車がかかっています。
そのためには金太郎飴的人材を育てるのではなく、
一人一人の強みをしっかりと引き出し、育て、
異なる特徴を持つ個別のメンバーの凸凹調和を図り、
チームで結果を出すことができるよう
メンバーを後押しするマネージャーの存在が不可欠です。

それこそが、まさしくダイバーシティの考え方に基づくマネジメントです。
「可もなく不可もない、均一的な」マネージャーにとって都合の良いメンバーではなく、
多少尖っている、ある側面ではものすごく秀でているけど他はからっきしダメで周囲のフォローが必要、など、
「個性の塊」のようなメンバーを喜んでマネジメントする、そんな考え方が必要です。

出る杭は打つ組織、マネージャーのもとでは、金太郎飴社員しか育たないからです。

歴史ある企業ほど
「俺について来い!」
「背中を見て育て」
「空気を読め(和を乱すな)」
など、残念なことに、過去の遺物と化しているマネジメントスタイルに執着しているように感じます。

裏返せば、
優秀なマネージャーが大勢いるということなのかもしれません。
しかし、そういうマネージャーの下で
考えることを止め、頼ることを覚えてしまったメンバーたちは、
他社で活躍するどころか、他部署はおろか、
今のマネージャーの下以外では通用しない社員ばかりになってしまいます。

メンバーとして優秀だったマネージャーほど、もしかしたら、
自分のメンバーの成長を阻害しているのかもしれません。

あなたのメンバーは他社でも活躍できますか?
あなたは、競合相手から「欲しい!」と言われるメンバーを育てていますか?

そしてあなた自身は
「是非、我が社のメンバーも育ててほしい!」と
他社から望まれるマネージャーですか?

私は、このような人材育成の課題に向き合う企業やマネージャーの皆様を、
戦略人事コンサルタントとして全力でサポートしています。
貴社の『どこへ行っても通用する人材』育成について、ぜひ一度お話しませんか?

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