禅語から学ぶリーダーのあり方

「大道通長安」何を選んだかではなく、どう行動したかが大切

『大道通長安』(だいどう ちょうあんに つうず)

どんな道を選んでも、必ず長安(幸せ)に通じている。

長安は言わずと知れた中国の都で、唐の時代には世界最大都市となり、当時、幸せの象徴と言われていたようです。
ですから、長安に通ず=幸せに通ず となるのです。

これは、私が子供のころから大切にしている『全ての道はローマに通ず』と同義のようです。ローマの方は「幸せに通じる」と解釈するものはあまり聞いたことはありませんが、ローマを目的や真理と解釈し、どんな道にも無駄はなくすべてはそこへ達するための道すがらなのだと理解すれば、その行先は「幸せ」だと考えられます。

私たちは生きている限り、「選択」の連続です。大きな選択、小さな選択、色々でしょう。大きな岐路に立った時には、迷い、悩み、苦しみます。あっちを選んでおけば良かった。道を誤ったかもしれない。そんな後悔に捉われることもあるかもしれません。
しかし、どの道を選ぼうとも、必ず幸せに辿り着くことができる。そんな意味を表しているのです。

大切なことは、どの道を選んだかではなく、選んだ道をどう歩んだか、どう生きたか、なのではないでしょうか。
ですから、どんな道を選ぼうとも、どう生きたかで必ず幸せに辿り着くことができると、この禅語は私たちに教えてくれているのです。

今年もいよいよ師走を迎えます。
一年の振り返りをする方も多いでしょう。
あの時こうすれば良かった。あっちの道を選んでおけばよかった。
何を選択したかではなく、どう生きたか。つまり、一日一日を、どれくらい精一杯、笑顔で、気持ちよく、人のために、そして自分のために生きたか。そういうことなのではないでしょうか。

一日一日を精一杯生きる。
『大道通長安』 ですね。

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