戦略人事

「人材」を「資本」に変えるには? CHRO不在でも企業価値を高める戦略人事の要諦

「採用しても人が育たない」「優秀な人材が辞めていく」
その原因は、「戦略のズレ」かもしれません。

人材は「管理」の対象ではなく、その価値が伸び縮みする「資本」である。


これは、人的資本経営の要諦をまとめた『人材版伊藤レポート2.0』の冒頭に記されている言葉です。

変化が激しく、先行きが見えない時代において、企業価値創造の決定因子は、工場や設備といった有形資産から、知識やスキル、そして組織力といった無形資産へと明確にシフトしています。
そして、その中核を占めるのは間違いなく「人」です。

一方、世の中を見渡すと、人的資本経営 ⇒人材育成 ⇒ リスキリング などと、単なる教育施策に安易に捉えられている傾向が多く見受けられます。

無形資産である「人の価値」を高める目的は、企業価値を高めることです。
そうであれば、人材マネジメントの根本は、企業の経営戦略と合致していることが何より重要です。

「それは、当たり前のこと」と多くの方はおっしゃいますが、現実には人材戦略と経営戦略がしっかりと合致し、価値創造型の仕組みが機能している企業は、実はそう多くありません。
大企業であっても道半ばであり、中小企業においては、そもそも戦略的な人材マネジメントの仕組みが不十分であるのが実情です

その最大の理由は、経営と人事の橋渡し役である「CHRO」が存在しないことです。
CHROとは、経営と人事を結びつけ、「人材をどう活かして利益を生み出すか」を設計・実行する責任者です。

CHROは、従来の人事部長(人事担当役員)とは役割を大きく異にします。
経営戦略の実現に向けた人材面での課題を常に把握し、解決策を提案し、実行するだけではなく、さらに、次の二つの重要な責任を負います。

1.全社の人材戦略に連動するKPIの達成については、CEOとともに最終責任を負う。
2.経営戦略や人材戦略を実現する上で不可欠な企業文化について、経営陣・取締役会との議論を主導し、その浸透について責任を負う。

すなわち、CHROの役割とは、単に人を育成する人事機能に留まらず、育成の結果に見られる事業の「数字」に責任を持つと同時に、その成果を生み出す「土壌」づくりにも責任を持つということです。

多くの企業は、目の前の「数字」に追われ、真に大切な人の育成と、そのための土壌づくり(企業文化の構築)に手が回り切らないのが現実です。

しかし、CHROがいないからといって、人的資本経営への取り組みを諦める必要はありません。
重要なのは、CHROが担うべき二つの責任、特に「企業文化の醸成」と「次世代リーダーの育成」を、経営戦略に連動させて設計し、実行することです。

今、貴社の経営戦略と人材戦略の間に「ズレ」はありませんか?
そのズレを解消し、企業価値を伸ばすため、私たちコンサルタントは外部CHRO機能として、経営層と現場の橋渡しを担います。
多くの企業様のご支援で培った知見と「実践知」に基づき、戦略連動型の人材戦略構築、企業文化の再構築、そして次世代リーダー育成まで、貴社の人的資本経営をトータルで加速させます。

経営戦略と人材戦略のズレを解消する最初の一歩は、「現状を見える化」することです。
貴社の人的資本経営をどう強化できるか。
ぜひ私たちと議論を深めさせてください。

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