マネジメント・リーダーシップ

あなたのフィードバック ズレていませんか?

昨日はフィードバックとアドバイスの違いについて述べましたが、このフィードバックなるもの、本当に奥が深いのです。

アドバイス的要素を入れずにしっかりとフィードバックをしているはずなのに、受け手が変な顔をしたり、戸惑っていたりという経験はないでしょうか?

実はこれ、ゴール認識がしっかりと共有されていないと起こり得ることなのです。

 

メンバー 「もう少し分かりやすく綺麗に仕上げたかったんですが、力尽きてしまって・・・」

マネージャー「締め切りに間に合って良かったよ。」

メンバー「でも、もっと工夫すれば分かりい資料が・・・」

マネージャー「納期を守ることは大切だからね。」

これは極端な例ですが、マネージャーの視点は「納期を守る。期限までに仕上げる。」に向いていますが、メンバーの目標・ゴールが「誰が見ても理解しやすく見やすい資料を作成できるようになる」だったとしたら、メンバーが掲げた目標に対して、マネージャーのフィードバックは全くの的外れなものとなってしまいます。

 

そもそもフィードバックとは、目標・ゴールに対して起こった事実がどれくらいの距離まで近づいているのか、ドンピシャなのかを伝えることです。ですから、フィードバックをする相手のゴールを正しく認識していなければ的外れなコトを言ってしまうのは当たり前なのです。

年間や半期の目標面談をしてメンバーの目標設定をしっかり行っていても、日常のフィードバックがついつい自分目線での物言いになっているということはないでしょうか?

もしそうだったとしたら、メンバーからしてみると「あの目標設定は何だったんだろう・・・」「結局はマネージャー都合でのフィードバックしか返ってこないから要らない」などということになってしまうかもしれません。

前述の例であれば、例えばこんな風に言うといいかもしれません。

「目標にしている『分かりやすい資料』と言う観点では、文字が多くて行間が詰まっているので目が少し疲れるなと私も感じました。ただ、今回は時間がない中、期限までに仕上げてくれて助かりましたよ。どうもありがとう。」

 

ゴールがしっかりと共有できていないフィードバックは、時にトンチンカンなだけでなく、相手に寂しい思いや悲しい思いをさせてしまうこともあります。また、こちらにそんなつもりは全くなくても、自分のゴールを無視された、または否定されたような気持ちにさえなってしまうかもしれません。

何を、どこを、ゴールにしているのかをしっかりと理解した上で適切にフィードバックをする。自分の物差しではなくあくまでも相手のゴールに合わせての適切なフィードバックこそが相手の成長を促すのだと思います。

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