目標達成する人としない人の大きな違いは、
「目標達成へのこだわり」です。
石にかじりついても絶対に達成するんだと心に決めているか、
一生懸命やっているけど力不足だから仕方がないと自分を赦してしまうのか、
意識が違うのです。
上司が部下に「本気度が足りない」「必死さが見えない」などと言うのは
部下の日頃の言動から彼らの意識を推察して言っているのでしょう。
一方、部下からしてみれば、自分では必死に頑張っているつもりなのに
「こだわりが足りない」と言われても、
「これ以上どうすればいいんだ」と悩んでしまいます。
人の意識は目に見えるモノではありません。
ですから、こだわりが足りない、本気度や必死さが足りないと言われても、
部下から見れば、上司から精神論を押しつけられているように感じて
途方に暮れてしまうのが現実です。
「目標達成にこだわっている」「目標達成に必死である」状態とは、
具体的に「どんな行動をしている」「どんな発言が出ている」のでしょうか。
目に見えない意識(こだわり、本気度、必死さ)ばかりを言うのではなく、
具体的に目に見える、耳に聞こえる、誰もが分かる具体的言動を例に挙げて
「〇〇という行動を毎日10分行ってみる」
「△△のために、●●さんに毎週金曜夕方にフィードバックをもらう」
などのアドバイスをした方が、
「こだわれ!」「本気でやれ!」と檄を飛ばすよりも
部下にとってははるかにわかりやすく参考になります。
目標達成する人は目標達成にとにかくこだわっている。
実際、そうなのだと思います。
しかしそれは、どのような行動を取れば良いかを知っている。
思考錯誤のやり方を分かっているのです。
逆に、目標達成できない人は、取るべき行動が分かっていない。
思考錯誤が上手くできない。
何度も何度も躊躇なくしつこく相談できる相手がいない。
などの理由が、
こだわりのなさや必死さが見られない状態に影響しているのかもしれません。
目標達成する人としない人の大きな違いは、
達成へのこだわりの強さであることに間違いはありません。
だからと言って、
「もっとこだわれ!」と言うだけでは上司として失格です。
人は、自分の取るべき行動が具体的にイメージできて、はじめて
更に前へ進むことができるのです。
部下にこだわりや必死さが見られないとしたら、
それは部下にそれらの気持ちが足りないのではなく、
具体的アドバイスができていないのではと
上司自らの言動を振り返りましょう。
あなたが部下にとって効果的な言葉をかけることができたなら、
部下は必ず目標達成できる人の仲間入りができるでしょう。