「自分軸を持て」「信念を貫け」
こんな言葉を投げかける人がいます。
一方、
「もっと人の意見を聞け」「周りに目を向けろ」
と、こんな言葉を投げかける人もいます。
柔軟な考えを持ったら、「軸がない」と言われる。
軸を持ったら「頑固」と言われる。
これでは言われる方は、たまったものではありません。
「軸を持て」「人の意見を聞け」と頭ごなしに言うのではなく、
「あなたの判断理由は何か?どこにあるのか?」
「あなたを迷わせているものは何か?」
など、相手の今現在の「状態」を問うことから始めましょう。
先日のクライアントさんは、ご自身の考えをしっかりと持った方でした。
しかし、聞きようによっては、「周囲の意見に耳を貸さない頑固者」に聞こえます。
「そこにこだわる理由は?」
「それを選ぶメリットは?デメリットは?」
「他にどんな選択肢を検討してみたのか?」
など、あらゆる角度から質問を投げかけたところ、言葉を選びながらも、すべてにおいて論理的な説明をしていただけました。
しかし、部下一同から「頑固な上司」と反発されている。
それは、クライアントさんの部下に対する説明不足、言葉足らずなだけであり、決して、頑固なわけではなさそうです。
このクライアントさんのように、深い思考や強い信念を持っているにも関わらず、伝え方や説明を怠ることで「頑固者」というレッテルを貼られてしまうリーダーは少なくありません。
逆に、軸がないと見えても、様々な選択肢を検討し尽くした上で、あえて中立を選んでいるだけかもしれません。
「頑固」「軸がない」といった安易な言葉で軽々に人を評価(あるいは批判)することは避けなければなりません。
部下や同僚、あるいは上司の「軸」や「信念」を評価する前に、まずは一歩踏み込んで「知ろうとする対話」を試みてはいかがでしょうか。
 『組織を強くする実践知』
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