組織開発経営幹部育成

組織のコミュニケーションは、メンバーの行動に影響する


「苦労して新規受注した仕事の契約条件が、蓋を開けてみれば再委託禁止になっていた。
自社だけではどうやっても不可能なので、黙って再委託してやるしかないと思っている。」

驚くべき告白に、私は「絶対にダメ」と伝えた。
こうやって人は壊れ、組織が崩壊していく。

やるべきことは新規受注を守ることではなく、自分と組織の健全性と未来を守ること。
お客様には契約条件の再考をお願いする。
一人で抱えず、上司に相談する。
自分が取るべき行動を、今こそ企業理念に照らし合わせて考えなければならない。

ビジョンやミッションをどんなに唱えても、
日頃の言動が「売上」「利益」に傾斜していると、メンバーの行動はそちらに向いてしまう。
結局のところ、組織の日常のコミュニケーションのあり方が、メンバーのあり方に反映されるのだ。

そして、経営層・管理職ほど、組織内に与える影響力は大きい。
企業倫理に外れる行動の芽は、個人に依るよりも、組織のあり方に依存するのかもしれない。
そしてそれは、経営層・管理職などの無意識のコミュニケーションにより、
残念ながら育ってしまうのかもしれない。

彼は上司に相談できただろうか。
お客様に向き合って話ができただろうか。

まじめな彼が不正の沼にはまらないことを、ただ祈るばかりだ。

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