部下育成を考える時、「自分都合」「自社都合」で行っていないと、胸を張って断言できる管理職は、いったいどれくらい存在するのだろうか?
「社内の複雑な調整を行うのが上手い!」
「気難しいお得意先の〇〇部長に話を通せるのは彼しかいない!」
このような「自社でしか活かせない力」は、世間に出た時、いったいどれほどの市場価値を有するのだろうか?
御社ではピカイチかもしれない。
他に変わることがない重要な役割を担う人材かもしれない。
しかし、「そこ」でしか通用しない「社内事情の記憶によるスキル」は、市場に出た時に、全くの意味を持たない。
「誰にどのように話すべきかを知っている」
「これまでの経緯を熟知している」
これらは、「外」に出たとたん、何の意味も持たない、内側でしか通用しないものである。
どこに行っても、どんな環境でもやっていける、評価される人は、
「既存の枠組みの中でうまくやれる人」ではなく、
「枠組みを変え、または枠組みを自ら作り、成果をだしていける人」である。
本当に部下を育てるということは、自社という狭い海の中でうまく泳ぐことができる人を育てるのではなく、市場という大海に出ても十分にやっていける人材を育てようと、その覚悟と意欲を強く持つことではないだろうか。
上司として、自分が「使いやすい」部下に育てるのではなく、その部下が、どこへ行っても、どんな時代でも活躍できる人に育てる。
それが真に部下への愛情であり、育てるということだと私は思っている。
あなたの部下の市場価値は、果たしてどれほどだろうか?
外に出たら下がってしまう・・・。
もしそうであれば、それは、育成に関わっている上司の側にも大きな責任があるのではないだろうか。
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