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彼女が本を手にしないのは

少し気になる後輩に、何かしら心に響くことを願って一冊の書籍を送りました。

「気にかけていただきありがとうございます。時間ができたらすぐに読みます。」
とラインのメッセジーが届きました。

それを見て、「きっと読まないんだろうな・・・。彼女好みの娯楽本ではないものね。」と思いました。

以前の私だったら、
「せっかく送ってあげたのに。」
「時間ができたらとかじゃなくて、休日に読みますとか、もう少し気の利いた事言えないのかしら?」
と勝手に腹を立てたかもしれません。

どんなにこちらが相手を思っても、A方向ではなくB方向へ進んでくれるといいな、とか、停滞でも後退でもなく、ゆっくり少しずつでも前進できるといいな、とか、そんな願いを込めてあれやこれやといろいろなことをしても、それが相手の心に届き、相手の行動につながるとは限りません。

相手が誰であれ、私たちは他人を思い通りにコントロールすることはできないのですから。

親切心も思いやりも、相手を心から思う気持ちも行動も、100%与えっぱなしで良いのです。
何かしらのリターンを期待してはいけません。
もちろん、良い結果に繋がればこんなに嬉しいことはありませんが、決めるのは相手です。
こちらは純粋に100%与えっぱなしで良いのです。
ただ、相手の笑顔や喜び、幸せを願っていれば、きっといつの日か、その思いは通じると信じて。

後輩の彼女が私が送った本を今は目にすることがなくとも、いつの日か、「あ、そう言えば・・・」と思い出し、その時手にしてくれるならば、それが彼女にとってその本が必要な時なのでしょう。

私たちは他人にできることは、影響を与えることだけ。
できることなら良い影響を与えたいものです。
相手を思い、温かく見守り続けると共に、「あなたが言うのなら」「あなたが勧めてくれるのなら」と思ってもらえる人物にこちらもならなければいけません。

そっかぁ。
彼女が本をまだ手にしないのは、今がまだその時ではないのかもしれないけれど、私自身の影響力(=人間力)がまだまだ足りないということなのですね。
そう思うにつけ、彼女の笑顔を心から願うと共に、私自身の深みをもっともっと増さなければと心に誓うのでした。

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