「上司に相談したいと思いません。他部署から来た人だから実務は僕の方が良く知っているし、忙しそうだし。」
そう言うAさんに「うんうん」と頷いて同調するBさんやCさん。
マネージャーはマネジメントする人で、必ずしもその実務に長けている必要はないと私は考えますが、メンバーからしてみると、直接的に聞きたいことのレスがもらえない上司は「使えない」と思ってしまう、そういう文化の企業はたくさんあると思います。
それでも突っ込んで話を聞いてみると・・・
「そもそも尊敬していないんです。」
「実務が劣っているから?」
「それ以外でも・・・」
「と言うと?」
「・・・」
「守秘義務OKよ」
「ですから、人として尊敬できないというか、信用できないというか・・・」
イタタ・・・
そうきましたか。
そしてその答えに、これまた「うんうん」と頷いているBさんやCさん。
「人としてOKな上司だったら相談するの?」
「相談はしないかもしれませんが、報告連絡はすると思います。今は何もしていないし、向こうも扱いづらいと思っていると思います。」
私が若い頃にそっくりの受け答えに、Aさんをハグしたくなってしまいます。
今の彼の若さ、仕事の勢いからすると、このような考えに陥ってしまうのも致し方ないようにも思います。
私がAさんに言ったのは
「自分がマネージャーになった時に色々と分かる時が来るかもしれないね。
ただ一つ言えることは、それでも組織で仕事をしているわけだから、好き嫌いで考えるのではなく、直接的実務のメリット云々でもなく、上司が持っているパイプや実務以外の知恵や経験をAさんがうまく使えるものはないかと探り考え、良い意味で上司を使っていくことを考えてもいいかもしれないね。」
ということです。
さて!
今日のブログはAさんについてというよりも、世のマネージャーの皆さんに対してです。
メンバーから相談がない。
報連相が怠られている。
こんな心当たりがあるというあなた。
もしかしたらあなたのメンバーはAさんのように思っているのかもしれませんよ。
人として尊敬できない・・・
どんなに仕事(実務)ができても、それだけでは人はついて来ません。
人として尊敬できない、信頼できない上司。
メンバーからしてみると、この上なく残念なことなのです。
マネージャーとは人としてのあり方、成長を求められるポジションだということを決して忘れてはいけません。